畠中 恵原作2001年日本ファンタジーノベル大賞受賞
しゃばけ=娑婆気=俗世界の欲望とか利益を求める心の事。
体の弱い若だんなと、若だんなに仕える佐助と仁吉を始めとする妖(あやかし)たちが協力して事件を解決する、
ミステリーの要素が入った時代物ファンタジーである。
シリーズ化されており、『しゃばけ』に続いて、『ぬしさまへ』『ねこのばば』『おまけのこ』『うそうそ』『みぃつけた』『ちんぷんかん』『いっちばん』。
2008年8月現在シリーズ第7弾まで発売中。(『みぃつけた』は絵本の部類に入る。)ファンブックとしては『しゃばけ読本』がある。若い女性を中心に人気があり、シリーズ270万部を突破した。挿絵は柴田ゆう。
独特ののったりとした語り口で、緊迫感に溢れた場面でも、気の抜けたような会話が仁吉や佐助と交わされる
2007年フジテレビでドラマ化され・・・ちらっとしかみられなかったが強く印象にのこっている
昔、昔・・・大学生時代にみた映画「夜叉ヶ池」を思い出させてくれた
坂東玉三郎主演の映画で
長年の水飢饉でしかたなく・・・龍神に娘を嫁がせるという父の葛藤を描いており・・・
そこにも、鯉の化身であったり・・・ドジョウの化身妖怪などが夜叉ゲ池の中たくさんに生活しており・・・
妖怪とおぼしきものが、登場していたのを鮮明に思い出す
あと・・・玉三郎さんの独特の妖艶さが心に突き刺さっていたけれど・・・
このしゃばけでは鈴彦神を早乙女太一さんが演じられ・・・玉三郎さんに負けない妖艶さに引き込まれた
昔の江戸情緒がさりげなく描かれていて当時の風習なども勉強になった
若だんなの気さくな優しさと何の二心のないピュアななハートが現在の癒しになれるような気がした
前回の「模倣犯」でかなりくたびれたんでこの「しゃばけ」は心安い言葉使いがすぐに入り込めた気がする
読書の後は一番すきな「西条の合わせ柿」