長い夏の間、何をする気も起らなかった。
敬老の日の休み、用事もなく、ぶらりとドライブに出る事にした。
朝6時半に自宅を出て、国道32号線を繁藤、大杉、豊永まで。
天気が良ければ山の中に入り、剣山の方に行きたかったが、曇り空の上、案内版に「地質」を示す色分けがあり、狙った方向は地滑りマークがいっぱいあり断念。
32号線にもどり、大歩危、小歩危、阿波池田から箸蔵山のもとを登り、山越えで琴平へ。
稲刈りをしている田んぼの畦に彼岸花をいくつか見た。
10時、丸亀駅前の美術館で、ビデオアートをやっているのを観に行く。
やっていることの意味はなんとなく分かるが、「作品」が5点しかないのが、すこし残念。
雨が降り出した。
帰りに商店街を歩いてみて、この町は空襲を受けていないのでは、と思った。
古い建造物が多い。高松信用金庫の支店など、高知では見た事もないような時代物。
昼前、商店街アーケードの丸亀城の方へ出るところで、山かけうどんを二玉分食べて、帰路についた。
ふだん高知の町で右往左往しているばかりだと、見逃しているような季節か風景か土地土地の生活のありようの変化が、目のごちそう、だった。