新聞で田中優子氏のコラム「現論」を読む。
高度成長期の日本には、国や会社という傘がちゃんと機能していて、その下で人は生活をしてきた。
ところが、成長が行き詰ると、いつの間にか「傘の外」に置かれた人が出てくる。
非正規雇用、ワーキングプア。
跡取りのない一次産業。
若い女性がいなくなり、消滅する自治体。
TPPや集団的自衛権という傘もあるが、
傘が大きすぎて、傘の中でも雨が降る。
大きな傘を支えるのに手がふさがり、
小さな傘をさすことが出来ない。
アメリカには、そういう人を支援する手法として
コミュニティーオーガナイズ(住民組織化)という運動があり、
オバマ氏も活動をしていた、とか。
新聞やテレビの音頭で踊るのではなく、
自分たちで到達した合意の上に、道をつけていく。
それが出来るためには、ひとりひとりにリテラシー(能力)が必要。
世の中を変える教育が必要、と。
見上げれば
核の傘の下に、放射能の雨の降る。