哲学者 田中美知太郎は、著書「敢えて言う」(1958年)で
平和というものは、われわれが平和の歌を歌っていればそれで守られるというものではない。いわゆる平和憲法だけで平和が保証されるなら、ついでに台風の襲来も憲法で禁止しておいた方がよかったかも知れない。
と述べている。
2023年8月、ウクライナなどに戦争があり、日本には台風がある。
戦争は人が起こすものだから、人が止めれば止むかというとそうはならない。
人新生という地球規模の「環境変動」を、人がしたことだから人がやめればいい、と考え口に出しても、そうはならない。
人は台風が過ぎるのを待つように、人新生に身を任すしかないのではないか。
吹き重ねる台風の風雨が、そのように語っているようにも思える。
ウクライナの空にロケット、日本には言葉にならぬ贈り物。
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