2016年に島田のフリマでボロボロになったものを100円で買ったんだったと思う。YASHICA J-3についている状態でしたが、J-3も壊れてました。レンズもほんとにボロボロでフィルターブラケットもベコベコに曲がっていてこのままでは分解もできない状態です。例によって割り箸とトンカチで慎重に叩いてフィルターブラケットの曲がりを修正します。
AUTO YASHINON 5cm F2 M42 | |||
レンズタイプ | 単焦点 | 開放F値 | F2 |
フォーカス | MF | 画角(35mm換算) | |
レンズ構成 | 4群6枚 | 対応マウント | M42マウント |
絞り羽枚数 | 6枚 | フィルター径 | 46mm |
焦点距離 | 5cm | 最大径×長さ | 35X56 |
最短撮影距離 | 0.55m | 重量 | 226.8g |
最大撮影倍率 | 発売 | 1962年頃 | |
富岡工学製 |
富岡光学製のYASHINONレンズです。しかもこのモデルは富岡光学Tominon C. 5cm/f2と同一品という特別なモデルです。
なんとか化粧リングが外せそうな雰囲気になったのでゴムで回して外します。前玉を外す感じじゃなかったので後玉の周囲のカニ目溝のあるリングを回して外したら、ごっそり光学系が全部外れました。この感じはCANONのFL系のレンズに似てますね。細い真鍮のスペーサーが挟んでありました。
小ネジを外してフォーカスリングも外します。ヘリコイドを格納した本体下部です。
外したフォーカスリングです。右の写真はごっそり外れた光学系で、光学系全体がヘリコイドで前後に動いてフォーカシングするタイプのレンズですね。
いよいよ前玉を分解します。ゴムで回したら前玉群が外せました。
絞り羽部分が見えます。開放にして向こう側のレンズを掃除します。
外した前玉群の後ろ側です。前玉の押さえリングを外します。前玉をタコ棒で抜いて裏側を掃除して組み戻します。
外した前玉の押さえリングです。前玉群を組み戻して化粧リングもつけます。
分解掃除の終了した光学系です。取り付け部分に真鍮製のワッシャが見えます。取り付け部分は両側に真鍮のワッシャを備えているようです。ヘリコイド部分にフォーカスリングをつけて絞りの連動を確認しながら光学系を組み戻して分解掃除が完了しました。問題なく使えるはずです。
カビも汚れもとれたんですが、拭きキズがかなり酷いので逆光にはすごく弱くなってるでしょう。AUTO YASHINON 5cm F2は富岡光学の「Tominon C. 5cm/f2」がオリジナルで、化粧リングだけ付け替えてヤシカにOEMモデルとして供給していたものだそうなので描写は優秀なはずです。SONY NEX-5で撮影してみます。
SONY NEX-5 1/500秒 ISO-200 はっきりした逆光でなくとも全体に白っぽい絵になって補正でかなりコントラストを上げてもこんなものです。
SONY NEX-5 1/800秒 ISO-200 でもあそこまでボロボロだったことを考えるとこれはこれで味があるとも言えますか。ピントが来ている部分の描写はさすがって感じは確かにありますね。
SONY NEX-5 1/3200秒 ISO-200 絞り開放、最短撮影距離で撮った絵です。中央部はいい感じで解像します。オールドレンズらしい雰囲気だし外観が超古そうでまるでライカLマウントのレンズみたいに見えます。小型ですしね。