1963年発売のOLYMPUS PEN-Fです。オリンパスペンFのネット記事を読んでたらすごく欲しくなってオークションで探し始めてFTは程度の良いものを落札できたんですが、やっと本来の目的のちゃんと機能する PEN-Fを手に出来たようです。フルサイズの一眼レフも出揃ったばかりのころハーフサイズで斬新なアイデアの塊みたいなこのカメラです!設計者の発想が面白い斬新なカメラです。PEN-FTを先に入手して紹介しましたが、やっぱりPEN-FのFの飾り文字は雰囲気がいいです。FTと違ってPEN-FにTTL露出計はついていません。タイマーも無いですね。壊れたと思われがちな二回巻き上げレバーも体感できます。レンズは付いていない出品だったので前に手に入れた巻上げの壊れたFについていたレンズをつけました。
オークションの説明文ではシャッターが切れるとかかれていたので安心してたんですが・・・レンズが付いていないときは、いい感じで巻き上げ出来てシャッターも気持ちよく切れたんですがレンズをつけてシャッターを切るとなんとミラーが戻りません。ファインダーが真っ暗になったままになってしまいます。OMレンズと同じでPEN-Fのレンズは通常は開放でシャッターを切りミラーが上がる際下側のレバーが左に動いて任意の絞り値になる構造です。なんかこの構造が引っかかっているようでしたのでマイナスドライバーをレバーの隙間にいれて外側にこじってみました。内側に曲がっているような気がしたからですが、レンズをつけて試してみたら快調にミラーも戻って直りました。運良く当たりだったようで直りました。PEN-Fはレンズをつけるとシャッターが切れなくなる個体が良くあるみたいですが、この手で直るかもしれませんね。
型式:35mmハーフサイズフォーカルプレーン一眼レフ |
標準レンズ:F.Zuiko S38mm F1.8 |
シャッター:メタルロータリーフォーカルプレーン B.1~1/500秒、M.X接点 |
ファインダー:ポロプリズム式、倍率0.8倍、視野率92%、マイクロプリズム |
フィルム給送:レバー巻き上げ、110度2作動 |
露出制御:無しフルマニュアルカメラ |
大きさ、重さ:127x69.5x62.5mm、560g(F1.8付) |
発売価格:24.800円(F1.8付) |
若干Fの方がFTより軽いですね。大きさは見た通り同じです。 |
この個体の外観は、凹みや錆はありませんがFの飾り文字の下に擦れたような跡があります。 |
レンズの左隣のダイヤルはシャッタースピード設定のダイヤルですが、FTのようなフィルム感度(ASA)設定機能はないようです。ASA100固定ということでしょうか?
天面はPEN-FTと同じですがPEN-Fの文字以外にも微妙に形が違ってるようです。
三脚固定用のネジ位置がFTとはまったく違います。FTでは電池が収まる場所に固定ネジがあります。右の方に小さな穴がありますが、この位置にFTでは三脚固定用のネジが来ます。
巻き上げレバーは2回チャージで手にするまでは不便なのかと思いましたが、実際さわってみると、操作が軽くてFTのゴリゴリした感じもなくていいです。
板金曲げで造られている巻上げレバーは少し弱そうで曲がりそうです。
超普通な巻き戻しクランクを上に引くと裏蓋が開く構造です。この辺りはFTもそのまま受け継いでいます。
横向きになっているミラーが良く分かります。FTよりもハーフミラーを使ってない分Fの方がファインダーが明るいらしいのですが、実際に比べると確かに少し明るいですがFTが特に暗いって言うわけでもないと思います。ミラーもとても綺麗で汚れやカビもありません。マウントの辺りは古さを感じさせません。ミラーが左側に跳ね上がる孤高の構造で魅力的です。
シャッタースピードは1/500秒が最高です。しかしこのシャッターは他に類を見ない構造です。レザーもオリジナルのもので程度も良いと思います。
2度巻き上げしないとチャージされないので使い難いのと、軽すぎて、巻き上げ限度が分かり難いので1本目のフィルムをダメにしてしまいました。パトローネに固定されてるフィルムを引きちぎってしまうんです。枚数で48枚行ったら止めとく方が良さそうですね。
24枚撮りのフィルムでは48枚撮れます。カウンターは正確ですね。ところが、フィリムを入れて撮ったのですが、巻き上げすぎてフィルムをダメにしてしまったの以外にも問題ありで、直ったと思っていたシャッターが時々途中で止まってしまいミラーが戻らない現象が再発してしまいました。連動レバーを少し曲げて調整した上で、シリコン潤滑剤をメカ部分を吹き付けて動きがスムースになるようにしたら良くなったので再度フィルムを入れて試写します。
東海道本線の踏切です。やっぱフィルムカメラで電車を撮るのは緊張しちゃいます。同じレンズでNEX-5で撮影したときは、普通にデジタルな写真でしたから、このレトロな雰囲気は賞味期限切れのフィルムによるもにでしょうか。曇天だったので晴れた日に再度撮って確認ですかね。
一眼レフですから近接写真でもピントは安心ですね。普通のカメラとして十分使えます。画像が荒いのは200万画素しかないキタムラのスキャナーのせいですね。
思い切り曇天でしかも露出が怪しかったためか、どの写真も白っぽくてコントラストを上げる補正が必要でした。近所にもある旧東海道の松並木の生き残りの松です。
この辺りは江戸時代からの旧東海道が旧国道一号線と平行だったりクロスしたりして今も生活道路として健在です。
長年の風雪や開発の影響で残された松は生き様もさまざまでかなり個性的な形になっているものが多いです。
ここの松のように両側残ってるのはこの辺りでは珍しいです。松と松の間は自動車が往来できり広さが元々あったんですかね?全体にコントラストが低く白っぽいのはフィルムやレンズの製だけでなくカメラ本体の漏光があるのかも・・・