モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

その11 フェルメールに会ってきた

2008-09-28 13:44:22 | フェルメール
フェルメール(Vermeer)とその時代のオランダ シリース11回

上野の都立美術館で開催されているフェルメール展は、9月25日に入場者30万人を超えたそうだ。
これが多いのか少ないのか良くわからないが、入場まで10分待ちであった。

そろそろすいてきたのではないかと思いつつ、主催者の発表する入場者数からラップを見ると、
一日あたりの入場者数は増加しているようであり、出来るだけ平日が良さそうだ。

(写真)フェルメールに会うのに10分我慢


館内では意外とゆっくりと見ることが出来、あっという間の2時間だった。
映画でもないのにこれだけ我慢せずに見れるとは驚異でもあり、あと30分は見ていたかった。

展示されていたフェルメールの作品は、企画段階では5点だったが7点となり
生涯の全作品が30数点という中でこれほど一堂に会すること自体が稀有なことだと思う。


フェルメール 展示作品一覧
『マルタとマリアの家のキリスト』エジンバラ ナショナル・ギャラリー蔵
『ディアナとニンフたち』ハーグ マウリッツハイス王立美術館蔵
『小路』アムステルダム アムステルダム国立美術館蔵
『ワイングラスを持つ娘』ブラウンシュヴァイク アントン・ウルリッヒ美術館蔵
『リュートを調弦する女』ニューヨーク メトロポリタン美術館蔵
『手紙を書く婦人と召使』アイルランド ナショナルギャラリー蔵
『ヴァージナルの前に座る若い女』個人蔵


最も見たかった 『絵画芸術』 は、修復後の状況が悪いのか、日本の美術館の展示環境に疑問があるのか
“行かせたくない”ということで中止になってしまった。
ウィーン美術史美術館で見るいがいなさそうだ。

展覧会の見方として私の見方は単純で
① 欲しいもの
② 感心するもの
という見方をしている。
だからいたって簡単で、早足で欲しい絵を探し、戻ってきて再度眺める。
30分から1時間もあれば十分で、リズムがちがうのでヒトとは一緒に行かないが鉄則だ。

(写真)フェルメール展ポスターに『小 路』が・・・


今回選んだ欲しいものは、フェルメールで2点、他の作家で数点あった。

小 路(The Little Street)
(リンク先:ART.com)
http://www.mystudios.com/vermeer/7/vermeer-little-street.html

デルフトの街角を描いたこの『小 路』は、小さな部屋に飾るのに最適なサイズであり
この絵を見ながら飲むティーはきっとおいしいことだろう。
この夢想の実現はありえないと思うが、100億円単位の夢想なのかもわからない。

フェルメールは謎がある画家で、誰に習ったか先生がわからない。
いきなり完成度の高い画家として登場し、その当時主流の宗教画から入り、
直ぐに生活する人物を主題とした写実的な風俗画で異彩を放った。

写実的な風景画は2点だけ制作されているが、『小 路』は、1658-1660年に描かれた作品のようで、
デルフトの富が蓄積した都市景観を、350年まえという古さをまったく感じさせない力を有し、
写真とは違う写実性の素晴らしさを味わうことができた。
ずば抜けた才能にただただ感嘆し、“欲しい”と思うヒトが多いことを実感した。


【参考サイト】
● 朝日新聞フェルメール展開催概要
http://www.asahi.com/ad/clients/vermeer/

● フェルメール作『小路(The Little Street)』(リンク先:ART.com)
http://www.mystudios.com/vermeer/7/vermeer-little-street.html

● フェルメールの『小路』実在の場所・住居の研究サイト
http://www.xs4all.nl/~kalden/
デルフトの地図での推定場所、間取りのマップなどが見所


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