1994年 第2回 ヨーロッパ鉄道模型紀行も最終日だ。 今日の午後2時にホテル集合で空港に向かうので、午前中にチューリッヒの街を散策する。
ホテル、プルマンコンチネンタルの窓から下を見ると市電が通っている。 チューリッヒの白と青の市電は色も形も良いので好きだ。
チューリッヒは湖畔から離れると山になっている。 そこで、街の真ん中のビルの中から山上に向かってケーブルカーがある。
ホリーバーンというが、これに乗って山上駅にゆく。
山の上というより、高台は住宅が多いのであるが、ここから下を見るとチューリッヒ中央駅や街並みがよく見える。
ホリーバーンで一緒に上がったこの方は名前も何にも忘れた。 でも、仲良くここまで来て後は自由行動。
教会の尖塔が綺麗だ。 スイスではジュネーブが有名だが、私は行ったことがないけれど、チューリッヒはそれ以上に有名だと思う。 とても綺麗な町だ。
ここから私は市電で山を下ることにした。 市電の停留所の自動販売機で切符を買おうとコインを入れたら戻ってくる。 やり方が悪いのか何度かやっても戻ってくる。 ハッと気がついた。 ドイツマルクのコインを入れていたのだ。 ここはスイスなのでスイスフランを入れなければならない。 当時はまだEUではなかったので、国を移動するごとに両替していたのだけれど、ドイツマルクのコインが残っていたのだ。 その時に市電が来た、乗ってしまって中で買おうと思った。 2〜3停留所を過ぎると美術館があったので下車。 けっきょく切符は買わないままでタダ乗りをしてしまった。 ごめんなさい。
美術館に入ったのは毎日の出歩きで疲れていたので休憩のためだ。 なにせ2月の外はとても寒いので公園で休憩などできない。 何も知らずに入ったけれど、ゴッホや有名な人の絵がたくさんあって見入ってしまった。
美術館を出てリトマ川のそばのシャガールのステンドグラスがある教会を探す。 昨年も来たが見つけられなかったのだ。
今回はすぐにわかった。 実は昨年もその教会のドアにまで手をかけていたのだが中に入らなかったのでわからなかったのだ。
シャガールのステンドグラス。なるほどシャガールの絵そのものだ。
多分、あの背が高い教会だったかもしれない。
こんなところを通って、
結婚式の後だろう、車にいくつも缶をぶら下げてガラガラ音をさせながら走っていた。
そして、喫茶店で休憩。
ウエイトレスの女の子と話をしたりして、
2時にホテルに戻った。
すると、ツアーコンダクターの佐藤さんが、「緊急事態です。成田が雪で飛行機が飛びません」と話し出した。 私は成田が雪なら関空に着くんじゃないか、儲け、と思ったのだけれど、成田からの飛行機が来ないので乗る機体が無い。
「今日は帰れません。 もう一泊チューリッヒに泊まってもらうことになりますが、自分でホテルを探してもらえますか?」
え〜 、そんなご無体な、
さらに、「もしこのホテルでよければ予約しますけれど」 全員お願いしまーす。 と言うことで同じホテルのしかも、前日と同じ部屋が取れました。
「私は今から空港に行って、明日乗る飛行機を確保します。 明日の朝、ロビーに集まってください」
私は、何度も書くように疲れ果てていたのと、仕事に影響があるので、日本に帰れない事でがっくししていたのですが、若者達は、「うわー 儲けた」と叫ぶが早いか、街に繰り出してゆきました。
その晩は日本料理屋に行ったのですが、長くなるので、続きは次にします。
つづく
、