天津ドーナツ

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河南省のLさん

2010-09-02 15:47:02 | ドーナツの宝
今年の夏は、1日も休みませんでした。

それは、学生が一人、天津まで勉強に来ていたからです。彼女(Lさん)は河南省の人ですが、わざわざ天津で安宿を探して、一月半、ずっと私の指導を受けていました。

もちろん、一人の学生を私一人で指導し続けることはいいことではありませんし、その力もありません。天津にいる私の教え子の社会人や北京の笈川先生、井田先生、スピーチコンテストの優勝経験者などに紹介し、アドバイスをもらったりしました。

こういうことをすると、「学生をひいきしている、不公平だ」と言われるかもしれません。しかし、Lさんは、この夏休みのために、昨年の国慶節後、半年間に渡り週末のアルバイトを続け、そのアルバイト代で天津行きを実現させたのです。

そういう事情を聞いたら、自分にできることはしてあげたくなるのが人情だと思います。



そして、なぜ国慶節の後なのかというと、昨年の国慶節に初めて私と会った後、「来年の夏は天津で勉強する」と決めたそうです。

初対面では緊張のせいかほとんど話もしなかったLさんが、こんなに意志が強かったとはおもいませんでしたが、結局のところ、「テンションとモチベーションは違う」ということなのでしょう。

あるいは、「静のプレゼンテーションと動のプレゼンテーションは違う」(教育者 原田氏の言葉)ということでしょうか。



大きな声で美辞麗句を連発するけれど行動が伴わない人より、雄弁ではないけれどしっかり行動するほうが、成果を挙げられるように思います。

もちろん、今はプレゼンテーション流行ですから、動のプレゼン能力も必要ですが、もの静かな人の持っているプレゼン能力も見逃さないようにしたいと思います。



Lさんは、これからもアルバイトをして、そのお金で天津に来ることを続けるそうです。私は、そういうLさんを、これからもできる範囲で応援することを決めてしまいました。

みなさんも、自分に必要なものは何か、どうしたらその必要なものを得られるのか、考えて実行に移してみてください。環境は自分で作ることができる、ということがわかってくると思います。

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