1 「うつしまるくん」のよさ
①騒々しいクラスでもシーンと集中する授業ができます
子どもはシーンと集中する時間が好きです。いつも騒がしく落ち着かないクラスにはシーンと集中する心地よさを体験させてあげたい。「お手本を写しなさい。」でやれる「つしまるくん」で、その心地よさが体験できます。
②視写は「学び」の基本です
「手本を写す」という学習は、書道・写経など、数千年の歴史に支えられた学習の原です。「そっくりそのまま写す」は、手本をそのまま受容し理解するということです。どもは写しながら、自分なりに考え、想像し、全体を理解していくのです。
③視写は「伝え合う力」の基礎学力になります
「時間を決めて視写する」大切さを説く青木幹勇氏は、著書『第三の書く』(国土社で、「まともな文字で、コンスタントに1分間30字書ける力は、もう書くことに事欠ない大人並の筆力です。葉書、日記、メモ、ノート、書こうとすればすぐ筆が動いてくる力です。6年生までにはぜひこの力を育ててやりたいものです。(前傾書、p47)」と述べています。以下は、青木氏が実践を通して出した数値です。到達基準です。
低学年:分速15~20字(10分間150~200字)
中学年:分速20~25字(10分間200~250字)
高学年:分速25~30字(10分間250~300字)
「うつしまるくん」の「十分間スピード視写」は、視写の力を測定できる絶好の教材す。10字ごとに太線が引いてあり、子どもが自分で簡単に字数をチェックできるようなっています。学期に2回のスピードチェックで、子どもも教師も視写の力の伸びを測ことができます。
うつしまるくん:3年生 分速20字程度 4年生 分速25字程度 5年生 分速30字程度 6年生 分速35字程度
④障害を持つ子も集中できます
「うつしまるくん」はだれもが集中できる教材です。ADHDの子どもが集中して取りめたという報告が全国から寄せられるほどです。次のような点がすぐれているからです。 (1)見開き2ページで1ユニットになっている。
(2)「手本とまったく同じマス」に書かせるので、わかりやすい。
(3)「うすく文字」が初めから書いてある。やり方の例示があるからすーっと始め れる。
(4)「ていねい度」「正確度」「スピード」などのチェック機能がついていて、自己 価ができる。
つまり、何をやるかが明確で、やる気がでる、そんな教材なのです。
【参考文献】『子どもに力をつける基礎基本の徹底システム』伴一孝著(明治図書)
『向山型国語教え方教室』創刊号~第5号(明治図書)
2 「うつしまるくん」の使い方(ユースウェア)
①趣意説明
指示1 「うつしまるくん」をやります。視写といってお手本を写すお勉強です。②お手本の音読
指示2 机の上をきれいにして「うつしまるくん」と下敷きと筆入れだけにしなさい。・不要なものをしまうと集中できる。
指示3 大きな○番のページを開きます。数字の○を指でおさえなさい。お隣と確認。 同じだったら手を挙げなさい。
日付のところに□月◇日と漢字で書きます。書けたら鉛筆を置きなさい。・教師も日付を板書する。
指示4 左のページのお手本というところ。○という字を指さしなさい。(見て確認。)
ここから先生が読みます。聞いていなさい。・範読する。手本を音読するのは、耳からの情報を入れてあげるため。
指示5 今度は、先生が読んだとおりにみんなも読みます。
「うつしまるくん」を立てて持ちなさい。(見て確認。)・追い読みをする。初めの一文は、文節(「うつしまるくん」の固まり)で切る。次は「、」(読点)で切る。短文は一文を読む。
・教科書はたてて持たせる。・姿勢をほめる。・子どもの読みの実態に応じる。
③視写
指示6 視写します。右のページの下に下敷きをいれなさい。(演示)
鉛筆を正しく持ちます。持った手を挙げてご覧なさい。上手に持てています ね。3本指でくるくる回してみましょう。上手に持てるとできますよ。・下敷きは書写用の柔らかいものがよい。
・鉛筆を持たせたら、その手を挙げさせる。
指示7 初めはうすく書いてありますから、それを1mmもずれないようになぞりま す。「・・・・まで、どうぞ。」「・・・まで。」「・・・・まで。」
とってもていねいです。(激励)・「うつしまるくん」の固まりで切って、なぞらせ、書きの時間差をなくす。
・なぞりは、全員書き終わらないうちに次の指示を出す。(空白禁止)
指示8 次からは、写していきます。マスにさわったりはみ出したりしないように(板 書で例示)ていねいに書きます。「・・・・」(書き出す文字)から、始め。・足裏がついている、左手でおさえている、をほめる。
④チェックを入れる
指示9 途中ですが、鉛筆を置きなさい。マスにさわらないように書けたか、チェッ クします。お隣と交換。マスからはみ出たりさわったりしている字を赤で四 角く囲みなさい。(板書で演示)お隣に返します。囲んだ数をそっと教えて あげなさい。・写し書きが一行書けたぐらいのところで指示をだす。
指示10 さわったのが、一個、二個、三個より多いひと?(挙手確認)さわったの がゼロのひと?すばらしい。でも、今のは練習。ここから本番です。この 先さわらなかったら、ていねい度丸です。はい、はじめ。・「練習」と言われ、安心し、やる気をだす。
⑤ 途中で詰める
指示11 四行目までいった人。合格です。(又は、持っていらっしゃい。)・とちゅうのめやすを言うことで、追い込む。
・持ってこさせ、チェックする。ていねいに書けている子をほめる。確認と激励と時間の調整になる。
指示12 六行目までいった人。合格です。
⑥ 終わりの指示
指示13 最後までいったら、見直して、ていねい度チェックに赤で色をぬりなさい。
ぬったら、「早く終わった人はやってみよう」をやりましょう。
指示14 終わりです。ていねい度チェックに色をぬります。
さわらないようにがんばった人は手をあげましょう。すばらしい。・残っていても、時間で切り上げる。
「やりたい」と言う子はほめる。
指導プラン参考:TOSS三条 齋藤一子氏のHPより
①騒々しいクラスでもシーンと集中する授業ができます
子どもはシーンと集中する時間が好きです。いつも騒がしく落ち着かないクラスにはシーンと集中する心地よさを体験させてあげたい。「お手本を写しなさい。」でやれる「つしまるくん」で、その心地よさが体験できます。
②視写は「学び」の基本です
「手本を写す」という学習は、書道・写経など、数千年の歴史に支えられた学習の原です。「そっくりそのまま写す」は、手本をそのまま受容し理解するということです。どもは写しながら、自分なりに考え、想像し、全体を理解していくのです。
③視写は「伝え合う力」の基礎学力になります
「時間を決めて視写する」大切さを説く青木幹勇氏は、著書『第三の書く』(国土社で、「まともな文字で、コンスタントに1分間30字書ける力は、もう書くことに事欠ない大人並の筆力です。葉書、日記、メモ、ノート、書こうとすればすぐ筆が動いてくる力です。6年生までにはぜひこの力を育ててやりたいものです。(前傾書、p47)」と述べています。以下は、青木氏が実践を通して出した数値です。到達基準です。
低学年:分速15~20字(10分間150~200字)
中学年:分速20~25字(10分間200~250字)
高学年:分速25~30字(10分間250~300字)
「うつしまるくん」の「十分間スピード視写」は、視写の力を測定できる絶好の教材す。10字ごとに太線が引いてあり、子どもが自分で簡単に字数をチェックできるようなっています。学期に2回のスピードチェックで、子どもも教師も視写の力の伸びを測ことができます。
うつしまるくん:3年生 分速20字程度 4年生 分速25字程度 5年生 分速30字程度 6年生 分速35字程度
④障害を持つ子も集中できます
「うつしまるくん」はだれもが集中できる教材です。ADHDの子どもが集中して取りめたという報告が全国から寄せられるほどです。次のような点がすぐれているからです。 (1)見開き2ページで1ユニットになっている。
(2)「手本とまったく同じマス」に書かせるので、わかりやすい。
(3)「うすく文字」が初めから書いてある。やり方の例示があるからすーっと始め れる。
(4)「ていねい度」「正確度」「スピード」などのチェック機能がついていて、自己 価ができる。
つまり、何をやるかが明確で、やる気がでる、そんな教材なのです。
【参考文献】『子どもに力をつける基礎基本の徹底システム』伴一孝著(明治図書)
『向山型国語教え方教室』創刊号~第5号(明治図書)
2 「うつしまるくん」の使い方(ユースウェア)
①趣意説明
指示1 「うつしまるくん」をやります。視写といってお手本を写すお勉強です。②お手本の音読
指示2 机の上をきれいにして「うつしまるくん」と下敷きと筆入れだけにしなさい。・不要なものをしまうと集中できる。
指示3 大きな○番のページを開きます。数字の○を指でおさえなさい。お隣と確認。 同じだったら手を挙げなさい。
日付のところに□月◇日と漢字で書きます。書けたら鉛筆を置きなさい。・教師も日付を板書する。
指示4 左のページのお手本というところ。○という字を指さしなさい。(見て確認。)
ここから先生が読みます。聞いていなさい。・範読する。手本を音読するのは、耳からの情報を入れてあげるため。
指示5 今度は、先生が読んだとおりにみんなも読みます。
「うつしまるくん」を立てて持ちなさい。(見て確認。)・追い読みをする。初めの一文は、文節(「うつしまるくん」の固まり)で切る。次は「、」(読点)で切る。短文は一文を読む。
・教科書はたてて持たせる。・姿勢をほめる。・子どもの読みの実態に応じる。
③視写
指示6 視写します。右のページの下に下敷きをいれなさい。(演示)
鉛筆を正しく持ちます。持った手を挙げてご覧なさい。上手に持てています ね。3本指でくるくる回してみましょう。上手に持てるとできますよ。・下敷きは書写用の柔らかいものがよい。
・鉛筆を持たせたら、その手を挙げさせる。
指示7 初めはうすく書いてありますから、それを1mmもずれないようになぞりま す。「・・・・まで、どうぞ。」「・・・まで。」「・・・・まで。」
とってもていねいです。(激励)・「うつしまるくん」の固まりで切って、なぞらせ、書きの時間差をなくす。
・なぞりは、全員書き終わらないうちに次の指示を出す。(空白禁止)
指示8 次からは、写していきます。マスにさわったりはみ出したりしないように(板 書で例示)ていねいに書きます。「・・・・」(書き出す文字)から、始め。・足裏がついている、左手でおさえている、をほめる。
④チェックを入れる
指示9 途中ですが、鉛筆を置きなさい。マスにさわらないように書けたか、チェッ クします。お隣と交換。マスからはみ出たりさわったりしている字を赤で四 角く囲みなさい。(板書で演示)お隣に返します。囲んだ数をそっと教えて あげなさい。・写し書きが一行書けたぐらいのところで指示をだす。
指示10 さわったのが、一個、二個、三個より多いひと?(挙手確認)さわったの がゼロのひと?すばらしい。でも、今のは練習。ここから本番です。この 先さわらなかったら、ていねい度丸です。はい、はじめ。・「練習」と言われ、安心し、やる気をだす。
⑤ 途中で詰める
指示11 四行目までいった人。合格です。(又は、持っていらっしゃい。)・とちゅうのめやすを言うことで、追い込む。
・持ってこさせ、チェックする。ていねいに書けている子をほめる。確認と激励と時間の調整になる。
指示12 六行目までいった人。合格です。
⑥ 終わりの指示
指示13 最後までいったら、見直して、ていねい度チェックに赤で色をぬりなさい。
ぬったら、「早く終わった人はやってみよう」をやりましょう。
指示14 終わりです。ていねい度チェックに色をぬります。
さわらないようにがんばった人は手をあげましょう。すばらしい。・残っていても、時間で切り上げる。
「やりたい」と言う子はほめる。
指導プラン参考:TOSS三条 齋藤一子氏のHPより