雨の降る夏まつりの夜 小学三年の太輔は
夏祭りの目玉行事 ”願い飛ばし”に行こうと母にねだる。
「今年は我慢して 来年お父さんも一緒に三人で飛ばしに行こうね。」
母は、そう言って 雨の中
仕事帰りの父を迎えに行き・・・・。
突然両親を失った太輔。
二度と戻らない”家族”
太輔は ”青葉おひさまの家”という養護施設にはいることになる。
様々な事情で”おひさまの家”で暮らす子供たち。
親との距離感
学校生活での孤独。
幼い心に それぞれが たくさんの悩みを抱えながら
日々懸命にいきていく。
いつしか お互い 欠かせない心の支えとなるのだが
いつまでも子供ではいられない”別れ”の時がやってきて・・。
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願いを飛ばす”蛍まつり”
これを成功できれば”なにか”が変わる。
それぞれが願いをこめて
”蛍祭り”の復活に取り組む・・。
小説だから 最期は ハッピーエンド!
・・なんて
絵本のような幸せな結末で終わらないところが
現実的であり
切なくもあり・・。
でも
”幸せ”な終わり方ではないかもしれませんが
いろんな”幸せの形”があり
”おひさまの家”の子供たちが
一人一人が出した決断に
「うあわぁ・・そうくるか・・。」っと
ちょっと心揺さぶられました・・。
読み終えて
ただただ・・一言
「(朝井 リョウさん) いいっ!」
この世界観にはまりました・・。
朝井リョウさんの他の本も読んでみたいと思います。
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