先日、アメリカ人弁護士ケント・ビルバート著“私が日本に住み続ける15の理由”を読んだ。この本には日本の国の良さが、次のとおり書かれていた。
1.日本人が不思議な親切心を持っているから
2.将来的に世界の文化の中心になる国だから
3.世界に多様なエンタメがあるから
4.アメリカが失った自由があるから
5.間違いなく世界一の食があるから
6.都会の近くに海と山の美しい自然があるから
7.世界が憧れる歴史的な遺産があるから
8.天皇を中心とした国体があるから
9.日本人が世界一の道徳心を持っているから
10.子供が一人で電車に乗れるほど治安が良いから
11.貧富の差が極端に少ない社会だから
12.アメリカが失った公の精神があるから
13.宗教のしがらみがないから
14.バラエティーに富む安心の住環境があるから
15.外国人にもチャンスをくれる国だから
この本を読んで、的を得ていると思った。私の数少ない外国旅行で感じたことは、特に1・5・6・9・10・12・13・14・15である。
9番については、日本人の道徳心のことが書かれていた。道徳心とは、善悪を判断し善を行なおうとする心である。この道徳心は武士道からきているのだろう。10番には、日本の治安のことが書かれていた。訪れた外国にもよるが、日本は治安が良く安全で、外国に行くとスリや強盗が日常茶飯事で、油断も隙もあったものではないのである。
次に12番のことであるが、日本人に公の精神があるのは、みんな公徳心があるからだろう。公徳心とは,社会の一員としての自覚に基づき,公共のマナーや利益を守ろうとする心を指している。日本人は気配りができるから、忖度にもつながるのである。忖度については、良い場合と悪い場合があるが、私は空気が読めない(KY)ことが多いのである。
14番については、靴を脱ぐ文化について書かれていた。靴を脱ぐから気持ちがよくくつろぐのである。日本は、外国人から見れば不可解なぐらい「新型コロナウイルス」の感染が低くなっているが、マスクをつけてソーシャルディスタンスを守るなど道徳心や公徳心が高いからである。日本人は、不思議な人種と思わざるを得ない。
ただ、作家 半藤一利氏によれば、下記のとおり今の日本を憂いていた。もう一度、日本の国を考え直さなければいけないと思っている。戦後75年が経っても日本には戦争がなく、国民は平和ボケで茹でガエルである。平和であるのは良いが、平和ボケは良くないのである。
「(前略) 私は憂えているのです。今のこの国はよき人材が少なすぎるのではないか、ということを━━。
世の中は、やはり相当に卑しいものが多いものなのです。何はともあれ立身出世。そのいちばん近道ということで東大、京大、早大、慶大などがあるというわけです。
大学を出れば優秀な人材というわけではありません。それでとくにいけないのは、卒業時に優秀なやつが国家を動かす官僚になるという今のシステムです。しかも一般的に、その時点の成績でその後の処遇が決まることがしばしばで、仕事ぶりとかその後の成果はほとんど影響しません。戦前の軍隊がそうでした。 (中略)
そして国策を誤った。今の日本も、この官僚主義体制がまさに牛耳っていると言ってもいいのではありませんか。幕末は、サムライが自己変革して新しい国家をつくろうと、だれもかれもが真摯に身を挺してあるだけの力を出しきりました。そして優れた人材をどんどん起用しました。さて、この国にそれだけの「自己変革の力」があるのでしょうか。(後略)」
国を変革していくためには、良いリーダーと良い人材が必要であるが、日本にはその良いリーダーが見当たらないような気がする。良いリーダーとは、ミャンマーにおける非暴力民主化運動の指導者である”アウンサンスーティー“のような人であると思っている。
「十勝の活性化を考える会」会員
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