2023年3月に出版されたばかりの原俊彦著“サピエンス減少~縮減する未来を探る~”の本には、“人口減少”によって人類が滅亡する恐れがあることが書かれていた。人口減少は、様々な社会の人口構成を変化させて、利害対立と格差拡大をもたらす。
世界人口は、2022年11月15日に80億人に達したらしい。そして、今世紀末までに100億人を突破する見通しであるが、その後、中国・韓国・日本などの近代国家では人口が減り続けて、世界規模で少子高齢化が進行するようになる。すなわち、生産人口が減り続けて飢餓で死ぬ人が増えるといっている。
国立人口問題研究所によると、100年後の日本の人口は約2/3が減少し4千万人台の予想もある。気候変動や動植物の絶滅など、人間活動の影響で地球規模の異変が急速に進行しているのである。
文明の発達を享受する我々は、先史の暮らしには戻れないので、人間活動が地球に悪影響を与えているという自覚のもとで、今後の共生のあり方を模索するしかないだろう。近い将来、人口爆発とそれに伴う格差拡大などから様々な困難にも取り組まねばならないと思っている。
未来学者 エイミー・ウェブ氏が、コロナ後の社会について社会が急速に変わっていく時、目の前の小さな兆しをキャッチし、5年後・10年後の未来を予測することが出来ると言っていた。若者たちの地方移住は、その前兆なのであろうか・・・。
自然豊かで農業や観光業が地域を支えている十勝には、北海道の中でも札幌圏に次いで人口減少率が少ないが、これからは地方の時代になる可能性があるかも知れない。これからどのような社会を望むのか、一人一人が考える時期にきていると思う。
「十勝の活性化を考える会」元会長
注) 十勝はこんなところです。
十勝は、北海道を14に分けた行政区画である振興局の一つで、北海道の東部に位置し、1市16町2村から構成される地域です。 十勝の開拓は、明治16年(1883年)に「晩成社(明治15年1月、現在の静岡県松崎町で結成)」一行27人が、下帯広村に入植したことによりはじまりました。
その後、寒冷な気象条件にありながらも、広大で恵まれた土地資源、年間2,000時間を越える日照、良質な水資源等、豊かな自然環境の中で、農業・林業・水産業といった1次産業を柱に地域が発展してきました。
(出典:十勝観光連盟ホームページより)