“コロナ禍が教えてくれたもの”に、人とのつながりや命の大切さなどがある。それが、ソーシャルディスなどでいま失われようとしている。その原因を、以下のとおり考えてみた。
①価値観の多様化、②寛容性の欠如、③個人主義化、④人間関係の希薄化など
上記のことは、いずれも現代人の持つ自由に関係している。人間の自由というものは“公共 ”というものが前にあって、はじめて自由があると思っている。現代社会はこの自由が公共の前にあり、住みにくい社会ができつつあるようだ。もちろん、戦前のように人間の自由が奪われたことを忘れてはなるまい。
ところで、世界中にはコロナ禍で変わった島がたくさんあるが、そのひとつに観光客でにぎわうハワイ州のオアフ島がある。ハワイ州は8つの島と100以上の小島からなり、ハワイ群島の面積は北海道の約1/3である。
オアフ島の観光客がコロナ禍により減ってワイキキビーチは浄化され、魚がたくさん来るようになったという。なお、オアフ島の面積は北海道の約2%である。
浄化に関連するが、緑化は地球温暖化を食い止めることにつながるので、国の“緑化プロジェクト ”のことも忘れないでほしい。漁業資源に恵まれた北海道えりも岬地区は、明治時代以降に入植者が急増し、燃料用などで木が伐採され山肌がむき出しの砂漠と化し、漁業は一時困難に陥ったそうだ。
しかし、えりも町では地元の漁師らが立ち上がり、半世紀にわたって世界でも例のない緑化プロジェクトがあった。襟裳岬の200ヘクタールに及ぶ砂漠緑化プロジェクトは、襟裳の人々にとって、かけがえのない故郷を蘇らせる闘いでもあった。えりもは、何もない春ではなかったのである。
1953年(昭和28)、襟裳岬や百人浜周辺の緑化事業が開始され、半世紀にわたる努力で浜の緑化と漁業の再生を成し遂げている。襟裳岬にしてもオアフ島にしても、地球の循環システムを維持する大切さである。先進国では、30年後に温室効果ガスの半減を目標としているが、“SDGs”の目標を達成できるのは10%程度と見られている。
ところで、人間の本性にはいろいろな欲望があり、人間の五大欲は、食欲・性欲・睡眠欲・出世欲・金銭欲といわれており、この欲望をなくすことはできないだろう。なお、欲望はいき過ぎが問題で様々な事件や事故を引き起こすのである。世界中で民族間の争いやウクライナ戦争などの戦争が絶えないのは、そのためだと思っている。
先日、男女共同参画白書についてテレビでやっていた。結婚しない理由に、“自由”でいたいことが一番であった。結婚しなければ人口は増えていかないので、日本の経済力や国力は弱くなるのでやむをえないだろう。ただし、人口を維持するためには入国者を増やすことだが、これも日本人はあまり好まないようである
「十勝の活性化を考える会」会員