十勝の活性化を考える会

     
 勉強会や講演会を開催し十勝の歴史及び現状などを学ぶことを通じて十勝の課題とその解決策を議論しましょう

名字

2022-09-25 05:00:00 | 投稿

 自分の「名字」が、いつから使われるようになったのかを知っていますか? 由緒ある家や旧家出身の方でない限り、ご存知の方は少ないと思います。自分の名字にも付いた理由があり由来があります。

現在、名字は7万ほどあるそうです。その中には、珍しい名前もたくさんありますね。「東国原(ひがしこくばる)」・「美土路(みとろ)」という名前も珍しく、日本姓氏辞典によりますと東国原さんは鹿児島県に多く、美土路さんは主に「岡山」「兵庫」「広島」「大阪」「北海道」の順に多く分布しているようです。

私が青森市に住んでいた時、名字が“川守田”という同じ高校の後輩にお会いしました。青森県三戸町に“川守田町”という地名があり、彼のご先祖が青森県出身で、自分のルーツを調べるためにその町を訪ねたそうです。

また私は年に一回、市内の病院でMRI検査を受けています。その脳外科医師は、“能代”先生と言います。秋田県能代市には能代という名前の人が多いそうで、そのあたりがご先祖の出身地かもしれません。なお、アイヌの歴史の本を読むと、アキタアイヌやノシロアイヌと呼ばれた人々が、秋田県に住んでいました。

さらに私は、機能回復型デイサービスを利用していますが、利用者の方で“黄海”という名字の人がいます。前九年の役1051年~1062年)に「黄海の戦い」というものがありましたが、岩手県一関市にも黄海町という地名がありますので、ご先祖はそのあたりのご出身でないかと思われます。前九年の役とは、平安時代後期の東北地方起こった和人とエミシ(アイヌ)との戦いです。このように名前は、出身地の地名を使っている場合が多いように思います。

先日、帯広百年記念館で京都府出身の「似内(にたない)」という女性獣医師にお会いしました。 あまり聞きなれない名前なので調べてみるとアイヌ語が由来で、岩手県花巻市に“似内”という地名がありご先祖の出身地でした。

江戸時代までは公的に名字(苗字)を使ったのは、原則として公家及び武士、一部の商人に限られていました。 当時の国民で苗字を使用しない者も多かったために、1875年(明治8年)に初めて、苗字の使用を義務づける「平民苗字必称義務令」を出しています。

北海道平取町二風谷は、14世紀前後を「ニブタニ文化期」といわれるほどアイヌの人たちが多く住んでいるところですが、平取町にも似内地区があります。平取町では、「貝澤」と「二谷」姓が付けられたアイヌが多かったそうです。

明治5年の「壬申戸籍」では、全国の人口が約3,300万人です。北海道の人口は約11万人ですが、これが明治15年には24万人、明治25年51万人、明治35年105万人、大正元年には174万人と増えていくのです。 その理由は明治2年の版籍奉還により、特権階級を失った武士が屯田兵として北海道へ入植したからです。

北海道には、本州の武士たちが住んでいた地名や藩の名前をつける場合が多く、札幌市の白石や伊達市、日本ハムの新球場ができる北広島市、奈良県の十津川の人々が入植した新十津川町などもその地名にちなんでいます。

北海道には「屯田」 という地名も多いですが、屯田兵が入植し開拓したからです。 屯田兵とは、明治時代に北海道警備開拓にあたった兵士とその部隊であります。 

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障害にかかる対談

2022-09-24 05:00:00 | 投稿

  

令和4年9月11日、東京で障害にかかるオンラインでの対談があった。対談の一人は、16年前に脳出血を罹患した66歳の人である。人生100年時代を考えると、まだまだ若い年齢である。彼のすごいと思うことは、有名大学に入ってから脳出血で倒れるまで止まっていた人生だったと言っていたことである。すなわち、中途障害を抱えてから、人生はスタートしたらしい。

彼は、倒れて挫折したことに間違いないが、それからは一人で生きていけないことに気が付いたのである。人間は挫折して初めて、自分が分かってくるのだろう。同じことを、東京工業大学の上田紀行教授もいっていた。同氏は若い時に様々な挫折を経験しており、「人間は挫折して初めて、生きる意味が分かってくる」と語っていた。

ところで、尊厳とは尊くて掛けがえのないことをいう。人間の尊厳を尊重するということは、人間として存在していることをかけがえのない価値として、大切にすることを意味している。すなわちプライドを持つということは、自分らしく尊厳を持って生きることである。肩書などを失うとタダの人になってしまうプライドは、本当のプライドとはいえないだろう。

そもそもプライドとは、「自尊心」や「誇り」のことであり、他人より優れていることを誇りに思う気持ちである。能力が認められて、「自分は優れた人間だ」と思うことは大切なことであり、プライドを持つことは決して悪いことではない。

しかし、プライドばかりが高くなると、自分自身を過大評価して周りが見えなくなったりする人が多い。プライドを保つために他人よりも優位に立とうとするあまり、人間関係がギクシャクしてしまうこともある。

プライドの高い人は自分に対する評価が人一倍高いために、「自分が正しい」と思う傾向があり、何かと意見されることや否定されることを嫌う。何もプライドに傷が入るのではないと思うのだが・・・・。

挫折を経験した上田紀行教授は、次のようにも言っていた。 『プライドは、他人との比較によって生ずることが多いが、比較してはいけない。世の奥様がたは、自分の子供を学校の成績のみで判断する傾向があるが、意味のないことである』と。

プライドの高い人は、自分の意見が絶対であり、否定されると相手が折れるまで反論し続け、相容れなければ敵とみなす人もいる。プライドが不要なものであると気づけば、身近にいる人のことも大切にでき、彩りのある人生を送れるはずである。

着眼大局で視野を広げれば、自分よりも優れた人がたくさんいることにも気づき、自分のプライドがとるに足らないものだと分かってくる。なお、上田教授の妻はNHKアナウンサーの武内陶子さんである。

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2030年札幌オリンピックの招致について

2022-09-23 05:00:00 | 投稿

 

2030年の冬季オリンピックは、まだ開催地が決定していないので何とも言えないが、札幌市開催を考えてみた。東京オリンピックの収賄・贈賄容疑で、多数の人物が逮捕される事態になっているから、札幌オリンピックの開催について、札幌市民から不招致のデモが相次いでいる。

2021年に開催された東京オリンピック開催の是非はいろいろとあり、大会経費は新国立競技場を含めて、1億円以上はかかったといわれている。安倍晋三元首相の国葬が、総額16億円ぐらいと言われているから、その予算の大きさが分かるであろう。

50年ぶりとなる札幌オリンピックが開催となれば、経費の圧縮は当然だろう。ただ、個人的には札幌オリンピックの開催には賛成である。なぜなら、帯広市にある室内スケート場がメイン会場になり、スケート競技が行われる予定であり、高木美帆選手のような日本人が生で見れると思うと今からワクワクしているからだ。

札幌オリンピックでは、世界中からたくさんの観光客が来て、札幌だけでなく過疎化が進む北海道にたくさんのお金を落としてほしい。オリンピックの経済効果は計り知れないほど大きく、コロナ禍で沈滞ムードが漂う北海道には、これ以上の勝るものはない。

先日、半世紀にわたって世界各所に住んでいた知人の話を聞いたが、北海道はとても綺麗なところだという。こんな素晴らしい北海道に外国人がきて、リピーターになると思ったら、こんなに嬉しいことはない。道産子は、“おもてなし”の心で外国人をお招きし、日本の良さを知ってもらうべきである。

それにしても北海道の気温が高い。北海道だけでなく世界中の気温が高くなっている。ポルトガルやイギリスでの高温、パキスタンでの国の1/3に及ぶ洪水、イタリアにある氷河の一部も溶け出しなど、地球温暖化は枚挙にいとまない。このように地球温暖化が進めば、札幌での冬季オリンピックの開催は、できなくなるかも知れない。 

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地域共生社会

2022-09-22 05:00:00 | 投稿

 

これからの日本が目指していかねばならないのは、“地域共生社会である。人々の価値観の多様化を踏まえ地域共生社会とは、多様な住民が住みやすい地域を創っていく社会であるが、町内会の加入率を見ると1年間に約5~10%減少しており、地域や国を変えることは容易ではない。

国を変えるのは国民であり、日本人が“茹でガエル”にならなければと思っている。茹でガエルは、いきなり熱湯に入れると驚いて逃げ出すが、常温の水に入れて水温を上げていくと逃げ出すタイミングを失い、最後には死んでしまうカエルのことである。

先日、外国生活が長かった知人がこんなメールを送ってきた。

『 地球温暖化は、人類の驕りが原因です。利便性を極め、贅沢三昧の生活をもっと原始的にしなければならないと思います。最近のニュースを見るにつけて日本の基礎インフラの脆弱さを痛感します。科学や技術が発展したが、自然災害(地震や台風)に弱い有様を見る度に、心配になります。

ウクライナ戦争の影響でエネルギーはじめ食料の値上げで、今からの生活も心配です。これを機会にもっと質素な食生活を心掛けるべきと思います。中南米、東南アジア等で生活しましたが、贅沢は出来ませんが、人々は精神的にはタフで生活も豊だと感じました。』

外国で生活したことはないが、日本の常識は外国では通用しないらしい。これに関連してブータンに住む女性が、“幸せって何だろう”ということを別添のとおり書いていた。

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