先日、ビジネスホテルのシャワーを浴びながら、故中川一郎大臣のことを思い出した。彼は、私の生まれた宇宙基地である大樹町の隣町広尾町で、1925年(大正14)に生まれた。数学が出来たようで十勝農業高校~九州帝国大学を卒業している。北海道開発庁長官であった大野伴睦氏の秘書官を務め、農林水産大臣などを歴任したあと、総裁選に立候補して落選、その後に札幌のパークホテルで首つり自殺で人生を終えている(享年57歳)。シャワールームにあるカーテンの高さが約200センチなので、首つり自殺は可能であったのだろう。
アダ名は、“北海のヒグマ”。 「人間関係や政治資金などで相当の無理をしており、その心身の疲労が自殺に追いやった。」というのが、自殺原因の定説である。国会議事堂の敷地で立ち小便をするとか、事務次官に向かって灰皿を投げ捨てるなど、天衣無縫、豪快さと繊細さの二面性を持っていたとも言われている。
ただ、日本の食料基地である十勝にとって、農業トラクターなどが使う“農免道路”など、日本一と思えるほどの道路を作ったのは事実だし、オホーツク海に面したある町の経営者が、「あの政治家ほどやさしい政治家はいない。」と言ったのは、事実であろう。
彼は貧しい農家育ちだったから、いつも下から目線で物事を見ていたのだろう。今の政治家とは大違いである。政治が国を作ると言ったのは前菅義偉首相であったが、私もそのように思う。今回の衆議院選挙は、どのような結果になるのだろう。投票率は前回を大幅に上がる予想になっているが、政治が国を作るのは確かだろう。
十勝の広尾町は漁業のまちである。いま地球温暖化の原因とみられる“赤潮被害”で、鮭やツブが死んでいる。私達が食べる魚はもういなくなるのでないかと大変心配である。なお、彼の息子であった財務大臣中川昭一氏も自殺で人生を終えている(享年57歳)。
「十勝の活性化を考える会」会員
注) 農免道路
農免道路の正式名称は、「農林漁業用揮発油税財源身替農道」といいます。略して、農免道路・農免農道といいます。農林漁業の従事者には、「農業や漁業用機械に消費される揮発油税については免税して欲しい」という要望がありました。
しかし、税金を免除することはとても困難です。そのため、農林漁業の従事者のために揮発油税を財源とした道路が身替りとして作られたのです。農林漁業用揮発油税財源身替農道整備事業は、昭和40年から行われましたが、民主党政権で有名になった事業仕分けによって廃止となりました。したがって、廃止された平成20年を最後に農免道路は作られていません。平成20年度には115億円の予算がついていたことからも、大規模な事業だったことが分かります。
(出典:yahoo検索から抜粋)