茨城県の県庁所在地は水戸市。
千波湖のほとりに、茨城県近代美術館がある。
暑さをさけて、久しぶりに美術鑑賞。
ここにはいつも車で出かけるが、駐車場の料金を美術館の受け付けで返してくれる。
ちょっとうれしい。
コロナ自粛あけの今は企画展「名作のつくりかた」がはじまっている。
これを見たからって、うまく描けるわけではないと思いつつ、出かけた。
日本人の画家、横山大観や菱田春草、中村彝ら古い人から
現役の間島秀徳の砂を使った立体感ある水の流れのような作品、
中村義孝のブロンズ像のつくりかたなど興味深く見た。
日本の美術館は写真が撮れないが、1コーナー撮れることがあった
中村義孝氏の作品。
浦田正夫氏の下絵から作品までを追った展示もすばらしい。
何枚も下絵を描き、具象から抽象的に変化させる過程、
絵画の対象現場の写真と作品の絵との比較などをみると、
考えに考え抜いて何度も描いて、しだいに抽象的に仕上げている。
作品ができてくる過程がよくわかる。
愚直な創作過程、何度も繰り返す作業のしつこさ、執念。
オリジナルへの追求。
画家として独り立ちしている作家は素人の趣味の時間つぶしとは違う。
もちろん趣味という価値もあって
自分などはそれで満足しているが、立ち位置が違う。
絵の裏に潜む筆の力と時間の積み重ねに圧倒された一日であった。
ではまた、ぶらり。