風の吹く夜に
72弁シリンダーおるごーる
心細いと想う時
波の音と共にやってきたのは
星の心を持つ人で
きらめく星の一つを
心細いと暗闇の中で震えていた私に
黙ってそっとくれました
その星は徐々に輝きを増して
私の手元を照らし
足元を照らしてくれたのです
そうして少しずつ少しずつ
私は歩くことができました
風のわたってゆく谷の道は
海まで続いてゆくのです
海まで続くその道を
星の灯りを手がかりに
一歩一歩
歩いてゆくことができるのです。
たったひとつの輝きは
私の胸からいろんなものを引き出した。
夢や希望や喜びや
定まらぬ足元の土さえも固めてくれた。
それから何年経っただろう
星の心を持つ人は
再び谷にやってきた
そうして輝く星ひとつ
再び私にくれました
今度は私はその星を
未来を照らす灯りにして
そうしてそのあとは
まるで心を灯台の灯のようにチロチロ照らし
いつでも谷に帰れるよう
疲れたときに帰れるよう
何にも言わずに待っていたいと
そう想っていたのです
私のこころのたったひとつの灯りは
その人がくれた星だったのだから
私はきっとその星を
大切に大切に守り
待っていることにしたのです
72弁シリンダーおるごーる
ソルヴェイグのうた
昔
学校の、教科書に載っていた歌詞は
この方の歌詞です
ここに引用してご紹介しますね
冬はゆきて春過ぎて 春過ぎて
真夏も去りて歳ふれど 年ふれど
君が帰りをただわれは ただわれは
誓いしままにまちわぶる
まちわぶる
いきてなお君世にまさば 君世にまさば
やがてまた会う時や来ん時や来ん
あまつ御国にますならば ますならば
かしこにわれを待ちたまえ
待ちたまえ
堀内敬三さん訳詞より