HEY HEY MY MY

和・洋問わず音楽を聴いて、思ったこと、感じたことを時々、こそっと、書きます。

ウルフルズ 『ええねん』

2006年06月22日 | JPOP
 ウルフルズは、とりわけ関心の抱くバンドではなかった。ボーカルのトータス松本の強烈な印象と、ギターがやけに渋い、という印象だけだった。明るい曲調が好みではなかった。それが、最近のことだがNHKの深夜番組のエンディングで「ええねん」という曲を耳にし、ストレートな曲調に惹かれてしまった。
 おそらくストラストキャスターと思われるオーバードライブの効いた枯れたカッティング、明瞭な「言葉」。小細工がないのが、今頃になって小気味よく感じた。
 アルバムでは、「アホでケッコー」など言葉遊びのストレートなロックンロール、年相応の経験を反映した、対をなす2つの曲「忘れちまえ」「思い出せ」のR&Bナンバーなど、奇想天外な曲調などは微塵もないけれども、「スタンダード」を自分たち自身の「音楽」として息を吹き込んだようなナンバーが並ぶ。

 泥臭い、とにかく泥臭い。人間らしい。押しつけがましくない。今、ウルフルズの印象は、変わった。しかし、変わったのは、彼らではなく、私自身かもしれないとも、思う。
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