大切な家族です

　ブログのプロフィールにも書いているが、我が家には二匹のペットが居る。
シーズーのキャビンとロングチワワのけん太です。

　キャビンが我が家に来たのは、阪神淡路大震災の２年後でした。
長男の中学の卒業式の日、我が家の大黒柱は心筋梗塞で心停止となりました。
　なんとか命は取りとめたものの、それからの心のケアは思いの他大変でした。
そんな心の闇を照らしてくれたのが小さな小さなキャビンでした。
　笑顔を忘れていた主人はキャビンの可愛い仕種に笑顔を取り戻して行きました。


　

　そのキャビンが昨日突然血を吐きました。血の色と言うのは、人の心をうろたえさせる物ですね・・・・・　
　病院との連絡、家族へ協力を頼む電話。財布や携帯、吐しゃ物の持参など、平生なら難なく出来る事がスムーズに行きません。

　キャビンを抱いたまま、携帯を取りに戻り、吐しゃ物を取りに戻りとイライラするほど手間取りました。
　坂道を駆け下り空車に手を挙げ、キャビンが同乗することへの了解を取りました。
　しかし、運転手は不機嫌な顔で窓を全開にし　冷たい夜風が私とキャビンに吹きつけます。　キャビンをバスタオルで庇って、私は喉元までこみ上げた抗議を飲み込みました。

　診察の結果、どうやら研修医の方が処方したアトピーの薬に、必要な胃薬が入って無かった為に胃が出血をおこしたようです。
　張りつめていた緊張が少し緩みました。腫瘍などの重大な病気では無かった事にほっとしました。そして、何時の間にか大切な家族になっていた事に改めて気がつきました。




　毎日、「重たいよ～～」と言いながら抱きしめる大切な家族です。