「これもお願いできませんか?」
女性が差し出した箱は、明らかに骨壺のケースだった。
「これですか・・・」
私は、それを受け取らず、床に置いてもらった。
あえて受け取らなかったのは、それによって〝引き取りを承諾した〟と思われたくなかったからだ。
私は、床に置かれたモノの四角いカバーを外してみた。
すると、想像の通り、中からは骨壺が姿を現した。
私は、壺が空であることを願いながら、念のため女性に尋ねてみた。
「中に遺骨は入ってますか?」
「ええ・・・母が・・・」
女性は、申し訳なさそうに応えた。
仏壇・位牌は迷うことなく快諾できたけど、モノが遺骨ではそういう訳にはいかなかった。
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女性が差し出した箱は、明らかに骨壺のケースだった。
「これですか・・・」
私は、それを受け取らず、床に置いてもらった。
あえて受け取らなかったのは、それによって〝引き取りを承諾した〟と思われたくなかったからだ。
私は、床に置かれたモノの四角いカバーを外してみた。
すると、想像の通り、中からは骨壺が姿を現した。
私は、壺が空であることを願いながら、念のため女性に尋ねてみた。
「中に遺骨は入ってますか?」
「ええ・・・母が・・・」
女性は、申し訳なさそうに応えた。
仏壇・位牌は迷うことなく快諾できたけど、モノが遺骨ではそういう訳にはいかなかった。
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