このところ、夜が明ける時間が目に見えて遅くなっている。
それにも増して、夕方の暗くなる時間はもっと早くなっているような気がする。
秋の夕焼けは心に優しいけど、この先には暗くて寒い冬が待っていると思うと気が重い。
しばらく前の寒い季節のことだった。
あまりに前のことで、秋だったのか春だったのかよく憶えてないけど、凍えるほどの寒さではなかったので、真冬ではなかったと思う。
晩秋か初春の頃だっただろうか、そんな季節の出来事。
「遺体からの鼻から血がでて止まらない!何とかして!」
ある日の夕暮れ時、そんな呼び出しがあった。
訪問したのは郊外の一軒家。
急いで現場に向かったものの、私が到着する頃には辺りはとっくに暗くなっていた。
「こんな時間に呼び立ててすいません」
インターフォンを鳴らして玄関前に立つと、中年の男性がそう言って出迎えてくれた。
そして、スリッパをだして私を家の中に招き入れてくれた。
故人は奥の和室に寝かされ、その傍には二人の若い女性が寄り添っていた。
部屋には暑いくらいの暖房がつけられ、腐敗体液のニオイがモァ~ッと充満。
暖められた死臭は独特のニオイに変化し不快さを増していたが、遺族はそんなことは気にも留めていないようだった。
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それにも増して、夕方の暗くなる時間はもっと早くなっているような気がする。
秋の夕焼けは心に優しいけど、この先には暗くて寒い冬が待っていると思うと気が重い。
しばらく前の寒い季節のことだった。
あまりに前のことで、秋だったのか春だったのかよく憶えてないけど、凍えるほどの寒さではなかったので、真冬ではなかったと思う。
晩秋か初春の頃だっただろうか、そんな季節の出来事。
「遺体からの鼻から血がでて止まらない!何とかして!」
ある日の夕暮れ時、そんな呼び出しがあった。
訪問したのは郊外の一軒家。
急いで現場に向かったものの、私が到着する頃には辺りはとっくに暗くなっていた。
「こんな時間に呼び立ててすいません」
インターフォンを鳴らして玄関前に立つと、中年の男性がそう言って出迎えてくれた。
そして、スリッパをだして私を家の中に招き入れてくれた。
故人は奥の和室に寝かされ、その傍には二人の若い女性が寄り添っていた。
部屋には暑いくらいの暖房がつけられ、腐敗体液のニオイがモァ~ッと充満。
暖められた死臭は独特のニオイに変化し不快さを増していたが、遺族はそんなことは気にも留めていないようだった。
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