特殊清掃「戦う男たち」コメント公開

戦友の意見交換の場として公開しています。

榴の咲くころ(前編)

2007-01-27 08:49:09 | Weblog
夜の長い晩冬、今と同じ寒い時季。
そんな夜中に、一本の電話が鳴った。
2:00頃だったから、いわゆる丑三つ時だ。

私にかかってくる夜中の電話は、誰かが死んだ話に決まっている。
仕事と割り切りながらも、とても明るい気分にはならない。

そんな毎日だと、
「どこかの夫婦に赤ん坊が生まれた」
「どこかの男女が結婚する」
なんて、たまにはめでたい知らせが欲しい。
(そんなニュースがどっかにない?)

その電話は、遺体搬送の依頼だった。
私は、寝ボケ口調にならないように気をつけながら、病院名と所在地、氏名と連絡先を素早くメモに落とした。

昼間に比べると夜間の電話本数は少ない。
が、夜中に電話が鳴ることは決して珍しいことではない。
そんな具合だから、私の枕元には携帯電話・電気スタンド・筆記用具を置いておくことが欠かせない。



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5 コメント

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Unknown (えくぼ)
2007-01-27 10:06:24
ああ、隊長に色々聞いてみたい((`д´;))
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Unknown (Unknown)
2007-01-27 20:15:07
後半、ざくろ?のお花を見て帰宅されるのでしょうか?「あなた、あなたの好きな花が咲いていますよ。綺麗ですねぇ」



勝手にほのぼのシーンを思い浮かべています。



隊長さん、梅がほころび始めた様ですよ。一時でもお仕事の辛さが忘れられますように。
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Unknown (ゴウ)
2007-01-27 21:23:34
悪魔、というよりまだ死神の方が正しいかもw
死んだ魂を引き取るだけですからね。
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Unknown (ミノル)
2007-01-27 21:31:58
接客業でも色々な分野があると、思いながらいつも見ています。
まさに人の経験できない体験をしてますよ。

これからも隊長の武勇伝聞いてみたいです
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Unknown (通りすがり)
2007-01-27 22:25:02
先日、僕の母親がなくなりました。50歳で。

1年ほど前に倒れてから治療を続け一時退院までいったのに、また倒れて、クリスマスには心配停止になりました。年越しはできたもののといったところです。

葬式を終えて今、ぼけっとしている感じですね。
でも、ふと今回のスレッドを見てみて、「でも、ベッドの上で最後を迎えられるっていうのは幸せだよなぁ」と思ったわけです。うちの母も病院のベッドでしたし、人工呼吸器ついていたり、電気ショックの後で体に内出血の後があったり、いろいろあるものの、行旅死亡人やら孤独死といった形ではなかったし、当然自殺でもなかったわけで、そういうのが増えている昨今では、幸せな最後ってのは、これがそうなんじゃなかろうかと、思ったりしました(書きながらなんだか涙が出てきますが)

そう思うと死神だのなんだのじゃなくて、火葬場まで最後の世話してくれる水先案内人というほうがいいなぁと思いました。

自分は多分、ベッドの上では死ねないかもしれませんが、そのときはよろしくお願いします。
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