「いや~・・・まいった!夜も眠れなくてね・・・」
時は真夏の昼下がり、場所はマンションの共用通路。
私の傍に立つ男性は、深い溜息とともに葉巻タバコの煙を吐き出した。
現場は街中に建つマンション。
ほとんどの間取りが1Rまたは1DK、ありがちな“投資用マンション”。
部屋ごとにオーナーがおり、住人のほとんどが独居の賃借人だった。
その一室で、住人が孤独死。
暑い季節も手伝って、遺体はヒドく腐敗。
ベランダから玄関から、隙間という隙間から異臭は漏洩し、どこからどう出たのか ウジやハエまで室外に進出しているような始末だった。
「まいった!眠れない!」
ノホホンと過ごして来た人は薄っぺらになりがちだ。
私も色々辛酸を舐めてきました。その都度お世話になった方々がいました。
直接お世話になった人達に恩返しは出来なくても、目の前にいる人に何か出来れば、恩は巡るのかなと思いました。
いつもありがとうございます。