


先日、部下と仕事とに向う車中の中で、話をしていて次のような話になりました。
「ウチの職場の雰囲気は、どんなかなあ。」
「そうですね、いいと思いますよ。でも...」
「でもって、何?」
「ちょっと硬い(正確には「怖い」)かなと思うときがあります。」
「硬いって?」
「かなり、緊張するときがあります。」
「ふ~ん。それは、私との会話のとき?」
「そうですね、とっても緊張します。」
「そうか、もと柔らかい方がいい?」
「ええ、もうちょっと柔らかい方が...」
この部下は、この話を勇気を持って話したと思います。
その勇気に応えるべく、私は次のように続けました。
「でも、今のままでいくけん。」
「・・・・」
(しばらく沈黙がつづく)
この部下は。「なんと、理不尽で独善的な上司なのだろう」と思ったことでしょう。
でも、私は思うんです。
世の中、物分りのいい上司ばかりがいるわけではないと。
就業時間ずっと集中して仕事ができるのは、それほど長くないと思っています。
むしろ短時間ならば、緊張感をもって集中するべきではないかと。
そして、部下にいかに緊張感をもたせるかは、これはもう上司の責任だと思います。
部下の説明を聴きながら、まずこの部下がどこらあたりまで見ているかを探ります。
これは時間軸の中で、予見という概念でみた時に手前ほど予見できる範囲が狭いものです。
先の先へいくほど予見をする幅が広がりますから、それに伴ってどのような対応をしなければならないかさまざま考えなければならなくなります。
これは、結構しんどいことです。
しかし、地域社会を構築し、それが持続可能なものにしていく職に就く者としては、当たり前のことだと思います。
そして、この予見力を高めるためには、日頃のネットワークづくりや多様な情報の入手ルートを自分なりに持っておかねば高まりません。
このことができてくると、スタートダッシュが早くなります。
つまり、迅速な行動が取れるということになります。
部下に身につけてもらいたいのは、アットホームな職場づくりではなく、地域のためにいかに考え、すばやく行動するかということを身につけてもらいたいのです。
そういう意味からも、これからも厳しく接しようと思っています。