ばか親日記 みんみの忘れ物

引っ越して行ったみんみの部屋に、
箱に入ったままの「ケロロ軍曹」のプラモデルがあります。


漫画を読めるようになったみんみが、「ケロロ軍曹」にハマり、
秋葉原で「ギロロ伍長」のプラモデルを買ったのは、すでに、
店頭から「ケロロ軍曹」関係の商品が消え始めていたころでした。

父ちゃんの好みではない漫画でしたが、
みんみの喜ぶ顔を見るのがうれしくて、
あちこちのお店を捜し歩き、タママだの、クルルだの、
ケロロ軍曹の仲間を買い集めました。

最初は、半分父ちゃんが組み立ててましたが、
何年もかけて増えていくうちに、みんみ一人で作れるようになり、
娘の成長に涙しておりましたところ、

最近20周年記念の「ケロロ軍曹」が再販され、めでたくコンプリート。
ケロロ小隊全員集合!と、あいなったわけです、が。

……時の流れは残酷です。


みんみの方は、いつの間にかそんなもん卒業していたようです。


そりゃあそうでしょう、もう中学生になるのです。


だから、忘れて行ったというよりも、置いて行ったという事なのでしょう。

確かに娘は成長しています。
喜ぶべきことです。

けれどこの、マヌケなカエルのおもちゃ6匹、どうすればよいのでしょうか……。
父ちゃんにとってはあまりに思い出深く、捨てるに捨てられません。

涙が流れます。


悲しくてやりきれない / おおたか静流