父ちゃんは、宇宙飛行士で日本の恥。

最近、暖かくなってきましたが、
寒がりの父ちゃんはいつも、もこもこパジャマの上にスウェットの上下を重ね着し、
はんてん羽織って、首にはでっかい腹巻みたいなやつをまいています。
宇宙服みたいな動きづらさです。

その格好で寝室から出て来て、冬用のスリッパをはくと、
ちょっと宇宙飛行士っぽい気分になるんです。

廊下を歩くとき、無意識のうちにスローモーションみたいな歩き方になります。
月の重力は地球の１/６ですから、自然とそうなるんです（←意味不明）。

しょうがないんです。


いつの間にか、ばあちゃんを迎えに来て玄関に立ってたデイサービスの
フィリピンのおばさんには、そこんとこの事情がわからなかったようです。

「ドシマシタカ？」
「あ、いやいや、なんでもありません、わっはっは」
「アハハハハ」

という事になってしまいました。

少年の心を忘れない父ちゃんです。
……それか、認知症予備軍です。