先日、じいちゃんの三回忌に出席するため、
東京で暮らしているみんみとママが、群馬の
父ちゃんの家にやってきました。
夜になり、何気なく見上げた空に、
星々がばらまかれたように光り輝いている事に
気づいたみんみとママが
「東京の空とはぜんぜんちがうねぇ…」と、
感嘆の声をあげました。
星だから、別に父ちゃんのってわけじゃないんですけど、
何となく自慢したくなっちゃって、まだ上がって来ていない
シリウスを見せてやろうと思い立ち、ママとみんみと猫の
ももちゃんを連れて、新しい中古車でレッツゴー!
ハリーポッターが大好きなみんみは、登場人物の
名前になっている「シリウス」が見られるというので
大喜びです。
途中、シカやイノシシに遭遇しながら、山の中の
見晴らしのいい場所まで行くと、空の星はもちろんの事、
遠くには街の灯りのおまけつき、おいしいお菓子も
持ってったので、素敵なドライブになりました。
字で書けば、まるで車のコマーシャルのいかしたお父さん
みたいな話ですが、
お菓子は、三回忌のお客様用のやつだし、シカもイノシシも
びっくりして逃げていくのでお尻しか見えないし、
「尻ウス」という冴えたシャレも、思いつくタイミングが
遅れて発表できず……。
「遊び心」はありますが、他には何もない父ちゃんです。
普通のお父さんのピカピカの車では絶対に連れてけない場所なんですよ。
せっかくの貴重な体験ですから、そういう素敵なBGMがあったら、
なおすばらしいひと時だったことでしょう。
残念なことに、父ちゃんが口ずさんでたのは
「一休さん」の歌だったような記憶があります。
「遊び心」と「教養」が大事ですね。
「ほのぼの明かりて流るる銀河
オリオン舞い立ち スバルはさざめく
無窮(むきゅう)をゆびさす 北斗の針と
きらめき揺れつ星座はめぐる」
の世界だったことでしょう。お金では買えないひと時でしたね。