政府の独立行政法人整理統合の方針が発表され,廃止3,民営化3,統合11になるとのこと.
廃止の中には昔のお客さんだったところもあり,少し寂しさも感じる.
やる気のある職員やコーディネータがいる一方で,仕事がやりやすければそれで良いという職員もいた.
プラスとマイナスを考えれば,害の仕事をするほうがかなり簡単なので,その誘惑に勝てない状況にあったのだろう.
虫唾が走るというか,恐ろしいと感じたのは,公的価値を無にして,外部に出さないように封印することで,自分のところの資産と考えることができる頭の構造だった.
私の会社なんかはガンガン仕事をしないと実体化しないのでましな方だが,こんなのがまかり通るのなら,他の業者と職員が組めば1000万円クラスの裏金なんか作りたい放題だなと感じたものだ.
そこまで恥を知らない人間は私の周囲にはいないと思うのだが,裏金になるだけが唯一の結果の形ではなく,裏金の一番の代替品はサボタージュだ.
こちらの額はミスや無能さでも起こるので,ノウハウを手に入れたバカが罪悪感を感じないのが問題で,際限がない.
まともな組織であれば付加価値を,顧客サービスの向上と納税と税引後利益で消費し,裏金やサボタージュには使わない.
まともな組織: 顧客サービスの向上 > 納税 > 税引後利益
異常な組織(1): サボタージュ > 裏金 >> 顧客サービスの向上 > 納税 > 税引後利益
異常な組織(2): 裏金 > サボタージュ >> 顧客サービスの向上 > 納税 > 税引後利益
このように考えることもできるのだが,特殊法人であれば納税や組織の利益を考える必要がないので,「もっと異常な組織」への転落の危険性は高い.
誘惑は多く,倫理観の綱渡りがいつまでも続く.
ここからはドライに考えてみよう.
なんでもそうなのだが,物事をやり遂げる能力があるものは,分野ごとに16%以下というのが多人数を扱う上で絶対に考えなければいけないことだ.
一般常識というのは,程度の軽い脱落者をセーフティーネットで誘導して得られる「操作意図のある認識結果」だ.
特殊法人というのはセーフティーネットを用意する経営陣がいたのだろうか?
そういう意味では,統廃合が進む特殊法人を大メディアと同じ視点から責めることはできない.
まともな職員の新天地での活躍を祈り,堕落者たちを憐れみ,特殊法人の統廃合を進めなければならない国の一国民としてこの事態の恥を受け止めよう.
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