桜風景を思い立って、先ず思い浮かんだのが道後公園の桜だった。
湯築城址の堀に沿って咲く桜は、代表的なお堀の桜、
千鳥ヶ淵を連想させるほど見事な桜花叢だった。
それが今回再訪してみると、見る影もなく堀沿いに
立ち枯れした桜の古木が残るばかり。
確かにソメイヨシノは50~60年くらいの寿命と聞いている。
10年くらい前に観た絢爛の桜花叢が最後の姿だったのか?
桜の花は散り際が一番美しい。
お堀一面に浮かべた散花の花模様が殊の外、豪奢だった。
俳諧では、その様を「花筏」という美しい言葉で表現する。
10数年前の道後、湯築城址の花筏を再録してみました。
山野草の「ハナイカダ」はひっそり控え目に咲きますが、
桜の「花筏」は絢爛豪華ですね。
「桜の下には死体が埋まっている。」と書いたのは、梶井基次郎でしたか、
桜が不気味な程妖艶に見えるのは、そのせいでしょうか。
贅沢な「お花見」をさせていただきました。
ありがとうございました。
「桜雨」という言葉もありますね。
花鳥風月を表す日本語のバリエーションの豊かさには、いつも驚かされます。
母が長年、俳句を嗜んできたせいか、
私も暮らしの中で季節の言葉(季語)に親しんできたように思えます。
言葉の使い方ひとつで、目の前に視えている風景も随分違った印象を持ちますよね。
スカーレットさんは、今年の桜を愉しまれましたか?
早く行かない散ってしまいそうです…
今週末には父母を連れ出してみようと思っています。