正確には夏至翌日の黄昏だった。
台風一過の山は、予報に反して急速に天候が回復してゆく。
昼の時間が一年で最も長いと云われる夏至前後数日の日照時間は、ほとんど変わらない。
そして、この日は満月の前日、月も大きく満ちてきている。
夏至の頃の太陽は、最も北に傾く。
それに反して月は、南に傾く。
冬至の頃の日の出の位置が天狗岳に最も近づくため、
石鎚山岳風景の伝説的な光環現象(日輪)が観られるように。
夏至の頃の落日は、最も北に傾き、
太陽に正対する位置にブロッケン現象が現れる。
その位置は、最も天狗岳に近い場所。
今回はそれを意図したわけではないが、
冬の右足首骨折からの経過を見るための入山となった。
一泊荷物を担いで、御来光の滝までの往復が可能ならば、もう大丈夫とみていいだろう。
土小屋からの尾根道で、のんびり山歩さんと出会う。
やっぱり台風一過の風景を狙って入山されたようだ。
「山頂には、お山の主、福島さんもいるよ」
風雪流雲さんも今朝は石鎚山頂に。
う~ん、どんどん置いてゆかれるなぁ(汗)
それにしても虫が多い。
梅雨時の雨上がりは、ブヨが大発生するのは判っているはずなのに。
しばらく山から遠ざかると肝心なことを忘れる。
虫よけスプレーも防虫ネットも、きれいに忘れた。
おかげで顔面が夕方には腫れ上がり、
日本の伝統的な幽霊の顔貌に。
黄昏の山頂で、福島さんや頂上山荘のHさんたちと久しぶりに
山の暮れゆく風景を堪能した。
月の出も待っていたので、
愛大小屋への下山時刻は、とっぷり日の暮れた8時過ぎ。
通いなれた山道とは云え、
愛大小屋到着時間は9時を廻った。
足は回復したが、体力が落ちている。
4か月間のブランクは予想以上に持久力を低下させていた。
さて、今回は2部構成とします。
後半の森の時間は明日に。
しかし、ブロッケンは久しぶりに写真で見ました。
やはり厳かです。
先日、知り得たこと。
石鎚-剣山-太龍寺が一直線に並ぶのを知っていましたか?こ
の三霊山が信仰の対象になったのも分かる気がします。まさに神宿る山・・・
6/22は私も石鎚におりましたが、14:00頃下山しました。もう少し居れば良かったです。残念(´Д` )
山頂には巨匠の方々がおられましたね。人見知りするので声は掛けられませんでしたが^^;
会話を聞いていると雲を待っているようでした。まさにこの写真だったのですね!
虫に負けず、いつかまたお会いしましょう(^-^)/
そして結願後の高野山、弘法大師生誕祭の様子には驚かされました。
そう云えば、鬼城さんが指摘されたように根来寺と白峯寺を結ぶお遍路道が文化遺産に。
あの道は30℃を越える暑さの中で道に迷い、朦朧とした意識の中で、もう一度辿った思い出深い行程でした。
そうですか。
太龍寺と剣山と石鎚が繋がっているなんて…
太龍寺への道も素晴らしいお遍路道中でした。
また、あの長い道のりを歩きたくなってきました(笑)
今回のブロッケンは全体に外輪の虹色が薄目でした。
福島さんの写真集のように鮮やかなブロッケン写真が撮れればいいのですが(汗)
ひょっとして、何処かで擦れ違っていたかもしれませんね(笑)
そうですね。
私たち山の写真ヤは、ピーカンの晴天よりもガスが湧き出すような風景を待ち望んでいます。
今回、冒頭に使ったのもブロッケンは見えないくらい薄いのですが、
夏雲湧き立つ夏至の天狗岳らしい姿なので表紙に持って来ました。
4カ月のブランクのせいで、すっかりヘナチョコになってしまいました。
少しづつ体力を取り戻し、冬には完全復活を目指します。
また厳冬期の山でお会いしましょう。
当日はいつものように早めに登って早めに下山しましたのでお会いできなくて残念でした。ランスケさんを置いていくなんてめっそうもありません。ランスケさんのしっぽにも追いついていません。後ろ姿を追いかけています。いつになっても追いつけそうにありませんが気長に追いかけていきます。これからもよろしくお願いします。
山頂で朝の撮影後、その足で笹倉ですか、
う~ん、やっぱり元気ですね(笑)
今一番頑張っている写真ヤさんは、流雲さんだというのが私たちの一致した見解です。
何度も言うように、山岳風景写真は通った人が成果を得られるという世界です。
それは一般登山者のように昼間の明るい時間や晴天ばかりじゃ意味がありません。
朝夕の時間や夜間に雨天や降雪の後の変わり目にこそ、劇的な風景が待ち受けています。
石鎚と剣山に通い続けた流雲さんだからこそ、あの「白い虹とブロッケン」という傑作をものにされたのです。
http://takawai.blog.fc2.com/blog-entry-492.html
山頂で福島さんとも話ましたが、あの写真が公開されてから、みんな自分のブロッケン写真を見直しています(笑)
福島さんも、白い虹を撮っていたと言っていました。
でも誰も、あんな見事な白い虹を撮っていない。
四国で撮られた「白虹写真」の最も優れた作品だと確信しています。
私たちは、それぞれが刺激しあえれば、より高いレベルの写真世界を目指せると思っています。
いけぴーさんも地元来島海峡で頑張っているようです。
4カ月の遅れを取ってしまいました。
なんとか周回遅れでみなさんの後を追い掛けてみます(笑)