![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/a4/d49964e616623d3d1a2877a77c7e60f6.jpg)
今日一日は、山羊さんに癒された。
草原の日向に寝そべり、目を細めたこの幸せそうな表情を見てほしい。
雨上がりの高原は、下界の過酷で不快な陽射しと違い、終始、爽やかな風が吹き渡る。
冬毛から夏毛へと体毛の衣替えをする動物たちは、重い冬の衣装を脱ぎ捨て、
気持ちよさそうに草原に横たわり草を食んでいた。
最初に山羊さんに接触したのはRIEさんだった。
続いてMARIさん、そしてホッホさん…
ホッホさんは猫を扱うように顎の下やそこいら中、身体のツボを押すように撫でまわす。
これが猫同様に効くようだ(笑)
それは気持ちよさそうに、なすがまま…目を細めて忘我の心地…
「山羊は猫と違って、瞳孔が細まると黒目が横一線になる」
ほら、とホッホさんが山羊の眼を指し示す。
なるほど、これは面白い。
こういった時、私やZINさんは口は達者だが、
なかなか腰が引けて動物たちに手が出ない…からっきし臆病である。
「ほら、オオバコの葉っぱは、喜んで食べますよ」
とMARIさんに摘んだ葉っぱを手渡されて、やっと恐る恐る動物たちの口元へ。
ここいらで、やっと火が点いて動物たちとのコミュニケーションを自ら始める始末(苦笑)
そして今日は森の奥へ。
欅平のひんやりとした緑の楽園の終点には、
この森の母なる樹、栃の巨樹が待っている。
今日は、みんなにこのマザーツリーを見せたかった。
大きな自然の懐に抱かれたり、命の鼓動を肌で感じる動物たちとの接触に
私たちは、本当に癒されるんだね。
私たち5人も栃の巨樹の前では森の小人みたい。
牛に、山羊に、ウサギに、馬に、風車に、野鳥に、草花に、竜神。そしてゴダール、パゾリーニ、ミケランジェロ・アントーニ・小津に、フェイ・ダナウェイ、ジェームス・ディーン、ポール・ニュマーン、ビビアン・リー、オードリー・ヘップバーン・・・。そして老子に、斉藤義重に、上黒岩遺跡に、父の日と、二日酔い、「めまい」のキムノヴァクに、となりのトトロと・・・。
一日中あらゆる話題が沸騰した楽しくも姦しい一日でした。
癖になりそう。
博覧強記の人、ZINさんを中心にして振られた多岐にわたる話題の前に、
今夜のクローズアップ現代で取り上げられた「人工光合成」には、驚きました。
もし、これが実現すると私たち人類は救われます。
でも、そう甘くはなかった…
地球唯一の生産者である植物の代わりに人類が生産者になることは、とんでもなく遠い道のりみたい…
http://www.photosynthesis.jp/faq/faq1-14.html
さてZINさんに案内されて行った上黒岩遺跡は、面白かったね。
14000年前の縄文期の世界的にも貴重な遺跡が、四国の山中にあるなんてね。
なんだかショボイ遺跡くらいの認識しかなかったからね。
あの資料館のおばさんも、結局、設問したまま最後まで回答を教えてくれなかったし、
発掘され資料館に埋葬された遺骨を晒された老婆の気持ちにまで言及するし、
かなりディープな人が文明を手に入れる黎明期の御先祖様たちの世界に触れた時間でした。
そう、やっぱり照葉樹林文化圏より縄文落葉広葉樹文化圏の方が、本来は豊かだったような気がする。
それからZINさんお薦めの、アントニオーニの「欲望」を借りてきたよ。
何十年ぶりだろうね?
ついでにヴァネッサ・レッドグレイヴ出演作もリストアップして探しました。
残念、一番観たかった「ジュリア」や「裸足のイサドラ」がないよ(哀)
彼女は年を重ねて、本当にいい女優さんになりました。
あの皺だらけ顔を崩した開けっ広げのチャーミングな笑顔は最高に美しい。
写真で心癒やされました。
また、気のあった仲間たちとの共通な話題・・・
蜘蛛の巣のように話題が広がっていく、現代のWebのようですね。
実は私は歴史は好きなんです。
しかし仕事だった江戸時代よりも古代の方が興味があるんですよ。
特にエジプト文明あたり・・・
大学もこの方面に進んでいたら、人生変わっていたかもしれません。
上黒岩山遺跡、面白いですね。
現在の私たちが、人という生物種として、どういう進化の過程を経てきたか?
特に農耕を手に入れる前までの日本列島に人が住み始めてからの、
縄文期の長い時間が想像力を駆り立てられます。
知れば知るほど、この時代が豊かであったことを思い知らされます。
上黒岩遺跡は、最近の年代測定で12000年前から14000年前の縄文初期のものと判明したようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E9%BB%92%E5%B2%A9%E5%B2%A9%E9%99%B0%E9%81%BA%E8%B7%A1
私たちの美術の先生だったZINさんは、石鎚自然保護の先駆者、峰雲行男さんと親交があったことを知りました。
峰雲さんの活動を紹介した本も出ているようなので読んでみたいと思います。
≫気のあった仲間たちとの共通な話題・・・
そうなんです。
こういう緩やかな関係で結ばれた交流は、とてもリラックスさせてくれます。
皆さん、それぞれ忙しいので、なかなか時間をつくれませんが…
まとまった雨が降れば、森の撮影のために山へ籠ります。
ざっとヴァネッサ・レッドグレイヴの出演映画を観ました。
「欲望」は昔観たような昂揚感がありません。
当時のスタイリシュなロンドンのファッションや音楽(例のヤードバーズのライブシーン)
そしてシャドーテニスのパフォーマンスのラストシーンまで。
観た中で一番ヴァネッサ・レッドグレイヴが魅力的だったのは、「ジュリエットからの手紙」でした。
http://www.youtube.com/watch?v=Wdy8YXkscpQ
ベタなロマンチックコメディの王道ですが、
美しいイタリア、ヴェローナの田園風景や旅と謎解きの展開にハマってしまいます(笑)
なんといっても彼女の笑顔が素晴らしい。
そして年老いても、あの気品と佇まいの良さ…
長年のパートナーであるフランコ・ネロと2006年に結婚したらしい…
(この意味は、映画を観終わったら納得します)
そしてヒロインの婚約者として登場する俳優の人懐っこい笑顔に見覚えがあるのだが、どうしても思い出せない。
とても幸福な体験をした映画だったはずなのに…
やっと終盤で思い出しました。
「モーターサイクル・ダイアリーズ」
http://blog.goo.ne.jp/toshiaki1982/e/8e160392309c7f83f0c630cf168d6df7
私のフェイバリット・ムービーの一本。
もう一本、「いつか眠りにつく前に」。
http://www.youtube.com/watch?v=tIlI4f6FMSw
ヴァネッサ・レッドグレイヴ、メリル・ストリープ、グレン・ローズという超豪華な組み合わせ。
凄すぎてどうなることやら心配(笑)
家族二代の再生の物語。
ちょっと期待感が強すぎました。
なんとオマケはヴァネッサ・レッドグレイヴとメリル・ストリープの実娘が共演していること。
メリル・ストリープの娘なんか、そっくり。
それにしても「ジュリア」が観たい。
リリアン・ヘルマンの自伝。そしてジェーン・フォンダとの友情。
ダシール・ハメット役のジェィソン・ロバーツが一番美味しい役どころだったかも…
(この映画に若き日のメリル・ストリープが端役で出演しているらしい)