凩に翻弄されて恋祈願
(こがらしにほんろうされてこいきがん)
この恋は、前途多難?
木枯しや今宵の宿を探す野良
(こがらしやこよいのやどをさがすのら)
木枯し紋次郎?
12月11~20日のつぶやき句を32句にまとめました。
冬鵙の一声鳴きて孤高かな 本当は寂しがり屋で冬の鵙
老農の鍬振る畑や冬の鵙 冬の鵙見つめる先のけんけんぱ
凍天の彼方に病める母のこと 故郷や日々凍天といふ予報
冬の空どうやら地球温暖化 竜馬像の望む彼方や鯨突
切々とみすゞの一詩鯨捕り 病む母の夢より覚めて息白し
墓囲ふ夫唱婦随の塒とて 墓囲ふ猿出没す郷の杜
けふ大事明日が大切墓囲ふ 常世とは西にあるらし墓囲ふ
皮手袋よりもあなたの手の温み 剥がしたき皮手袋と面の皮
Amateruと名付く惑星寒昴 人生の背負う重荷や寒昴
金星を回るあかつき寒昴 明けぬ夜は無しと思へど寒昴
凍土を踏みつつ村の登校児 凍土より白き気の立つ朝かな
凍土や老いの頑固の解きにくく 凍土や冷めたる愛はもう溶けず
病室の母の如何にか掛衾 故郷の夢に覚めけり掛衾
故郷の更夜は深く掛衾 歳暮海苔使ひ忘れて湿りけり
お歳暮や何より嬉し酒二本 炭窯の炎間に見ゆは閻魔かな
炭窯や地獄の業火さながらに 炭窯や峠の家に爺と犬