デジタル関係のニュースを見ていたら、「フォトショップ」を使って、太った女性(の画像)を3分半でナイスバディ(の画像)にしたりする記事が載っていました。いかにもYou Tube的な画像ですが、マウスがいろんなところを実にていねいにチェックしながらレタッチしていきます。これを見てると「あー、ここのお肉がなくなるといいんだよな」と私でも思うくらいですから、女性(のうちのかなり多くの人w)にはけっこう痛切なものがあるかもしれません。
記事の趣旨としては画像加工技術のすごさとそれを見破る技術を紹介したものですが、いくつか見ているうちに現実の方が不安定になるような感覚を覚えました。なぜそうなのかなって考えると、我々の生活のかなりの部分が既にヴァーチャル化されているからのような気がしました。
例えばテレビでよく見るタレントは会ったこともましてや話をしたこともないヴァーチャルな存在のはずですが、1回会って話をしただけの友だちの友だちよりはなんだかよく知っていて、親しみを感じる場合が多いでしょう。しょっちゅうブログや掲示板で交流をしていたら顔を見たことがなくてもやはり親しみを感じます。つまり「人間関係」は実際の付き合いだけじゃなく、テレビやPCの中にも伸びているという気がします。それはテレビばかり見ていたり、ネット漬けになっていたりする人でなくてもそうなっているところが現代らしさでもあるように思います。
テレビは今では現実そのままを映しているわけじゃなくて、例えば時代劇にはCGがどんどん使われていて、豪華絢爛なお城や何千人もの戦闘シーンを見せてくれます。その技術も進歩していて、あら探しをするような目で見ないとわからないくらいです。で、それをさらに進めて、少しお肉が増量したタレントさんを修正しちゃう「デジタル整形」なんてことで現実化するかもしれません。……しないかもしれませんw。
ガラス版がフィルムの替わりだった頃の写真技術を再現しているのをテレビでちょうど見たところですが、写真屋さんが顔に写った影を丁寧に削ってきれいに修正しているのが見事でした。
なんだか今はやりたい放題ってことですね…
昔の写真って美術の世界と近いような感触ですが、今のはPCの世界で合理的でドライな感じですね。