夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

EU-phoria

2016-07-03 | gag

Euで始まる英単語にはおもしろいものがいろいろあります。手元のリーダーズ英和辞典の初版を見ながら赤線をいっぱい引いてしまいました。まず、大文字で始まる単語をいくつか拾ってみます。

Eucharist:聖体拝領のことですが、お嬢さまの聖水じゃなくて痩せこけた人でなしの肉をもらってもお煎餅ほどのありがたみもないような。東方正教会ではEulogiaという意味深な言葉で呼ぶようです。

Euclid:リーマン幾何学でもロバチェフスキー空間でもない、幾何学を平板で退屈なものにした人です。

Eulenspiegel:鏡に映ったふくろうのことですが、その伝でヨハン ヴァーグナーともっと要らない人たちが作曲してたりします。

Euler:スイスで生まれてロシアで死んだ数学者です。若死にも貧乏生活もしなかったので、つまんない生涯です。

Euphrates:トルコからシリアを経てイラクで別の川と一緒になって、イランともめてる辺りを流れる物騒な川です。

Eurasia:1つの大陸なのに合成語で言葉などは2つ以上です。

Euripides:トロイの女エレクトラを書いた古代ギリシャの悲劇作家です。

Europa:ギリシャ神話の登場人物です。ガリレオの発見した木星の第2衛星の名前でもあります。

Eurus:ギリシャ神話でアネモイと呼ばれる風の神の1人で、東風です。



ここまでの例だけでもピンときた人もいると思うんですが、euは古代ギリシャ語のευであり、ウィキに書かれているような意味と起源を持つのでしょう。
わかりました?

そうでもないですか。
じゃあ、もう少し例を対で挙げましょう。

eugenics:優生学は生物の遺伝構造を改良することで、euthenics:優境学は生物の生活環境を改善することで、共にその生物の発展進歩を促そうとするものです。

eudaemonics:幸福論すなわちどうすれば幸せな生き方ができるのか、euthanasia:安楽死すなわち安らかに死ぬことは、共にむずかしいことですね。

こう考えていくと、euphenics:人間改造学とか、eusocial:ミツバチのような完全な社会性を持つ生物に思いを馳せてしまいますね。

古代ギリシャ語だけになんだかむずかしい感じですが、そういうのばかりじゃなくて、ブラバンで活躍するeuphoniumやeuglena:ミドリムシなどの鞭毛虫って商品名になってるのもあります。



今度のイギリスのEUからの脱退騒動を見てるとふだんは鼻にかかったような発音でeuphemism:婉曲語法を嫌味たっぷりに使う紳士の国がまるで、eunuch:宦官、転じて意気地なしの男みたいでみっともないったらありゃしませんね。
ぼくなんか、もっとEUから離れて後生大事にしてたポンドが中国元に吸収される吉報はよーって神に祈る毎日です。

え?
そんなことになったら大変だって?
そういうのって、euphobia:折角の吉報を素直に喜べない年寄り臭い恐怖症ですよ。そういう人は投資家には向いていないでしょう。持ってる株の値段が上がったら売る、安くなったら買うのが常識でしょ。だから、イギリスは今のところ買いです。

まあ、フランスは手放しで、ロシアはにやにやと、ドイツは密かに今回の事態をまるでeuphoria:多幸症になったみたいに喜んでるんじゃないですか。医学的には根拠もなく幸福感に包まれている人のことを言うらしいですが、別に治療する必要はないでしょう。だって、病気って本人が痛がったり、苦しんだりする状態を言うものですからね。

そんなこと言っても、ずっと根拠もなく幸福だなんておかしい、きっと社会にいずれは迷惑をかけるに違いないと考える人はいろいろ失礼です。とりあえず、なぜだかわからないけど幸福度が高い北陸の人たちとか、もはやそうでもないかもですけど、ブータンの人たちに。

わかりました?













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