目が冴えてしまった秋の夜長
見上げれば11月のRenoir
絵の中で読書をしています
私の好きなルノアール
眠られず私の夜はしらじらと明けて行く
こんな日の為にと、、、、
私用の録画をしていたテレビ番組をふと思い出し
見ようと思ったが
夫に全て消されてしまっていた(^-^)
まあ仕方が無い
テレビの番組のチンネル二つを持って
゛逃げた逃げた゛と
長い退屈な一日を持て余している夫に
何も言う気にもなれない
ある初夏の入り口で
プツンと脳波の一部分が切れました
あれから七年
毎日座り続けていた為に
椅子のスプリングも夫の病の重圧に負け長く伸びてしまったわ~ん(^-^)
糖尿病と脳梗塞と網膜症
大食いの夫の食も限られ
目もカスミの上を歩くモヤモヤ気分
新聞も本も見出しのページを捲るだけ
歩行は困難
楽しみはテレビとラジオ
私よりも遥かに情報をキャッチして
口だけは(^-^)この夜の風に負けんもんかと饒舌
へのへのも~変んなの~よ~ん
窓辺に立つと
11月10日が夫の誕生日
゛お父さん今年も山を超え谷を下り雪が来るね゛
白い雪の妖精の胡蝶蘭が
蘭蘭蘭
そっと夫の耳元で囁き出す
プレゼントは、、、、
敬老の日に娘達から
お気に入りの帽子をも貰ったから
誕生のプレゼントはいいからと伝えてくれ、、、、、と
二人の孫への冬期講習塾へ教育費
広告を見て私と語り合ったから、、、、か?
珍しくゴークツ爺々の謙虚さに驚いた(^-^)
日の目見たさに(^-^) こんな純なポエムが出てきました
この種の詩は暮らしだけがやっとの今は
しらじらしい程の
心の貧しさで書けませんね、、、、、(^-^)
<胡蝶の調べ>
大地を起こす雪の結晶が壊れるような
雨垂れが
浮立つ窓辺で聞え出す
夕べ楽しみに数えて置いた胡蝶の蕾
一つ目が咲いた時はクリスマス
イルミネーションの輝きに私のハートはギュっと握られた
二つ目が咲いた日は
初春の喜びが床の間一杯に溢れだし新年の乾杯
三つ目の花には
やっと長い冬のトンネルの向こう側
バレンタインの愛の陽を受けて
゛もう少し障子戸を開けて下さい゛
出窓に飾られた白い妖精の
春への疼き
残りの蕾も
旅立ちのステップを踏み始め
雪国の胡蝶の調べは
春の道程へこんこんとあやされて行く