寒い寒いと、、、、
通りから寒風が吹いて来て
長い長い冬の峠の道程は今始まったばかり
希望も明かりもこの殺風景な無彩色の凍えの中に消えて行きそうだ
寒い淋しいと野山も呟く
楽しみのクリスマスも苦しみに変わり
地獄の耳に耳を塞ぐ
老いの身とはこんな姿なのかと
虚しくなる
楽しんでいます
お茶の間からは冬の果物を夫のデーブルに置いて
人生の師走が近づくような
お爺さんのボンボン時計の音が否に大きく聞え出し
浮気心もお洒落心も
あの遠い空に置き忘れてしまった
枯齢臭の夫の側を少し離れて座り直す私の呟き
居間には
ラーメンもソーメンもインスタントラーメンも焼きそばも
お持て成しのコーヒー、紅茶、ココア、お茶
全て揃っているのにやはり寒さのせいか
虚しい、、、、
有彩色の重ね着をしてみるが肩ばかりが凝って
やはり齢には逆らえない
今日の命(さだめ)、明日の命
人生の終焉の嘆きばかりが
大きく聞え出す
ラーメン、ソーメン、インスタントラーメン
心は師走ばかりで
テラスの窓を彷徨っている