で.
ダイビング旅行記の本編に入る前に.
まずはコモドのインフォメーションをば.
最近,ダイバーの間で多少は有名になってきた,インドネシア・コモド.
場所は,バリ島から飛行機で1時間半東へ.
ジャワ島からニューギニア島まで,東西に点々と連なる島々の,
中間地点くらいでしょうか.
南側はインド洋を介してオーストラリアに,北側はフローレス海を
介してスラウェシ島に面するあたり.
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地図を見てもらうと分かると思いますが,インド洋と太平洋の間ををせき止める
ように,細長い島々が長さ数1000km以上にわたってつながっています.
これがどういうことを意味するか.その島々の間が,インド洋と太平洋をつなぐ,
非常に細い水路のようになっているということです.
つまり.インド洋と太平洋の間の海の干満のための水が,全てこの狭い水路を
通る,ということ.
すなわち…
すさまじい流れです.
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(四角で囲ってある部分が,下のほうにあるコース拡大地図のエリア)
モルジブのグライドゥーなど,アトゥールの外周部のチャネルも流れがすごい
ですが,これはシンプルに環礁に水が出入りするだけの流れ.
それに対して,コモドの海は,インド洋側からの流れと,太平洋側からの流れ.
それぞれが,違う性質を持っています.
コモドのインド洋側.南側は,かなり深い海です.
インド洋からの流れは,これらの島々にぶつかる際,深いところの水が
一気に浅瀬に湧き上がり,これが豊富なプランクトンを発生させる
源となります.
透明度が悪いけど,プランクトンが豊富で,魚が集まる食物連鎖の海.
水温は低めで,ハードコーラルは少ないけど,見たことも無いカラフルな
ソフトコーラルびっしりの,花畑のような海です.
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しかし,水温は25度以下.
これに対して,北側は,比較的浅い太平洋側.
こちらは,青い,きれいな水が入ってきます.
水温も,一気に30度近くまで上がります.
透明度が高いと魚が少なそうに感じますが…
やはり強い流れが根にぶち当たるようなところでは,
パラオのブルーコーナーを髣髴とさせる,ロウニンやグレイリーフが
ぐるぐる回る根待ちパターンのダイビングが楽しめます.
これで,透明度は25m以上,「今回,透視度20mしかなかったなぁ…」
といってしまうような,クリアーだけど魚ごっちゃりという,
世界でまれに見る海.
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われわれの乗るサザンスター号(またの名を,「しまじ」号)は,
インド洋と太平洋をつなぐこの狭い水路の一つである,リンチャ島と
コモド島にはさまれた水路がダイビングエリアです.
この水路,もっとも狭いところで幅6km,長さは40km程度.
ここを南端から北端までを5日間かけて,1往復するようなコースで
移動します.
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わずか40kmほどのチャネルなのに,先ほど述べたように,
南側と北側は全く景色が異なります.
あー.40kmって,どのくらいか分かりますか?
横須賀から川崎くらいです.
参考までに,さっきのルートマップと同じ縮尺で東京湾を
見るとこうなります
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要するに,横須賀から船を出して川崎を越えたあたりで,
水温が5度以上変わってしまって,生態系も全く違うという.
コモドの海がいかにバラエティに富んでいるか分かろうと
いうもの.
逆に言えば,コモドクルーズは船の移動範囲はそれほど広くありません.
意外と行程はコンパクト.
船の移動時間は短いです.
でも,それを全く感じさせない,ポイントバリエーションの豊富さ.
さらに,ダイビングだけではない,コモドドラゴンウォッチングや
ピンクビーチ上陸などのお楽しみもあり,飽きさせない5日間が
過ごせます.
という感じで.
子供を連れて行ってきた8泊9日.
明日から,詳細レポートのはじまりはじまり…
#こ,ここまでが前フリかっ!長っ!