銀河のサンマ

何でもあり

十三夜のもみじ

2021-10-15 | イラストかたり

 

 

 

 

 

 

十三夜、頭上にもみじが舞った。

あたりに灯がともるように赤い紅葉が舞ってくる。

「まぁ大きな月だこと、しかももみじが月からおりてきてるよう」

女の子はみあげて小さく呟いた。

「やぁ、こんばんは。もみじを君に。紅葉には早いけど僕、せっかちなんだ」

大きな月から兎が現れるなり身を乗りだして、更にもみじをまいた。

「兎さん、私を知ってるの?」

「ふふ、ねぇ気に入った?気に入った?」

女の子の手のひらに、もみじがふんわり乗りそうになったとき

「ふふ、君へ十三夜のもみじを」

といって兎はいなくなった。

 

 

 

 

※ 色鉛筆

 

 

 

 

 

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