ヒョロっと弱そうな初老の女よ。
あんたくらい私に近づいたって逃げもしないわ。
ん?ちょっとそこの初老っ!私の男に声かけないでっ!
今日の私の男なんだからっ。
気やすく「コノシロですか?」なんて近寄らないでって。
あんた私の今日の男の魚を奪う気でないでしょうねっ?!
「今日は自力で獲るの諦めてるんだぁー」って言ったわねっ。
羽を広げて、あんたくらいバシッと叩くことができないこともないのよっ。
今日の私の男は大きいキラっとしたコノシロを釣るのよ♡
さ、あっち行って。私と今日の男の世界を邪魔しないで。
暇でしょ?
初老の女よ、ほら、あっち。鳩でも見ておいで。
鳩は御飯にありつくより、キスをじーっとガン見してても止めないから 苦笑。
よくよく寝込んだ日々。
ベランダに大きな芍薬と薔薇が咲き始めて
淡い淡い夢見な空間を私にくれる。
喉にとおる深い香りと若干のスパイシーな香りで
目覚めの朝の「おはよう」は笑顔になる。