ギュっと詰まる胸の塊を言の葉にのせて空へ届けてみようと試みた
空の軽い風が言の葉をさらい消してゆく
胸の塊を言の葉に変えることは、とても難しいのだと知った
静かにうつむきポトリと涙をおとした
暖かい春が訪れようとする午後、涙をおとした足元に勿忘草が咲いていた
あの日の心の種を受けとって咲いてみました、と勿忘草の青が濃くほほえむ
ギュっと詰まる胸の塊を言の葉にのせて空へ届けてみようと試みた
空の軽い風が言の葉をさらい消してゆく
胸の塊を言の葉に変えることは、とても難しいのだと知った
静かにうつむきポトリと涙をおとした
暖かい春が訪れようとする午後、涙をおとした足元に勿忘草が咲いていた
あの日の心の種を受けとって咲いてみました、と勿忘草の青が濃くほほえむ
最近、お母さん調子悪いから、私も夕方まで寝るの。
一緒にテンション下がるのよ。
心配性のお母さんは私を何度も呼ぶの。
一緒に日が暮れるのを眺めよう、って。
沈丁花と梅モドキが終わったから、掃かないと。って言ってる。
ヤブランをムシャムシャ食べたでしょ、食べないでよって言ってる。
これ芍薬、オリーブ、ナンチャラ、カンチャラって興味ないから聞く気しないのに、お母さんは説明する。
キャットミント、私それは知ってる。
それだけは覚えることができる。
お母さんがキャットミント散らしてくれる。
本能が狂う心地よさ。
あんた割と「立てば芍薬」ね、とお母さんがポソリと言った。
何それ?
お母さん、夕ご飯とおやつにしましょうよ。
何する?ボクあっちに行ってみようかな。
日向ぼっこ気持ち良いね。
美味しいもの今日は見つかりそう。
ほら昔お母さんが言ってた「言い伝え」の意味なんだろう。
さあ?カラスエンドウが弾けるころにはわかるかも。
カラスエンドウが弾けるころ何してるだろう。
ボクはシロクロ模様だから噂にきく大きい牛になるかも。
そりゃすごい。
でっかくなれても草ばかり食べられるかなぁ。
ワタシ三毛だから噂に聞く縁起良い招き猫かも。
素敵な場所で御飯食べられるね。
昼行燈だけど大丈夫かなぁ。
アタシは男を侍らせる女になって子だくさん。
うわぁ皆で楽しく遊ぶんだぁ。
ネズミとトカゲたくさん食べさせてあげられるかなぁ。
何の話してたんだっけ。
そうそう、昔お母さんが言ってた「言い伝え」の意味なんだろう。
猫も木から落ちる。
猫の耳に栗金団。
立てばシャム座ればペルシャ歩く姿はリビアヤマネコ。
さあ、カラスエンドウが弾けるころわかるって話じゃない?
そっか、そっか。
そだった、そだった。
あったかいね。
あったかい。
美味しいもの見つかりそうだぁ。