夜汽車

夜更けの妄想が車窓を過ぎる

メシマズ嫁(母)

2012年12月16日 08時17分10秒 | 日記
 メシマズ嫁(母)と言うのを読んで笑っちゃった、”俺と同じくらいに不幸な男が他にも居るのだ!”と少し安心もした。同時に結婚して40数年の悲しみが募り不覚にも落涙しそうになった。”君、これは食事ってもんじゃないぜ、これは餌だよ”と言っては見ても敵は犬のような顔をしている。マア戌年ではあるが・・・。要は”映らない”のだ。
 結婚の際、敵の父親は”醤油の実(要するに醤油の絞りカスだ)とか梅干で粗食に耐えるように育ててありますから・・・”と言ったがそれを拙者にまで強要されるとは予想だにしなかった。あまり詳しくは書きたくない、非常な脱力感に襲われる。一応メシを自分の器にも装うし形(が整わないときも頻繁)を整えるが一口食べるとおしゃべりをし始める。それが枝の先端から始まり、小鳥のように枝から枝を話が飛び回る。”一体何を言おうとしているのだろうか?”と考えながら砂糖と醤油で味付けした煮物などを口に運んでいる、と、・・・中断して
"最近耳が遠くなったね”などと言いながらやおら冷蔵庫から昨夜の残りの酢の物だとかラッキョウ、梅干の類を引っ張り出して来て齧る、話は途切れながら続く。耳が遠いんじゃない、考えているのだ、僕は頭の中で話をつなぎ合わそうとするがこれが難しい、何しろジグソーカードのいくつかは敵の脳裏に納まったままなんだから。そうこうする内に、あろうことか、昨日買って来た飴玉などを口に入れる、”何も今そんなものを食わなくても”と言えば”それが何か善くないことか?”とまたしても犬のような顔になる。・・・こうして拙者は苦痛の時を送る。
 考えてみたまえ、冬の朝、昨夜の残りの白和えだとか蕪の酢漬けなど食えるか?朝からソバを茹でて市販の出汁をかけて食べる、或いは日清チキンラーメンを食えるか?”君、食事にはそれなりの情緒ってもんがあるんだよ”と言っても相手は犬の顔、犬の目で見るのでむなしい。ある時、余りのことについ長男に向かって愚痴った。すると!、彼言う、”そうだなあ、子供心に『出汁の効かない不味い味噌汁だなあ』と思いながら食ったこともあったよ”というではないか。要は腹を満たせば何でもいい、なんだろうな。
 ところが、である。会社の同僚で奥さんが料理が好き、と言うのが悩ましい、と言う人が居た。仕事から帰宅すると色んなものを作っていて”あれも食え、こっちも、それも”と言われて”そんなにいっぱい食えるか”とケンカになるらしい。難しいもんだねえ。

 女性諸君、どう思う? と言うのはおそらく現代は通じないだろうな、”そんなら自分でやればいいじゃん”と言う答えが見えている。
・・・・・さらなる無力感に襲われる。
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