月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

方言のはなし

2010年01月24日 21時48分52秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
読んでみたい本があります。
川村湊氏の『歎異抄』の現代語訳です。
驚くことに、それは関西弁による訳文なのだそうです。
五木寛之氏の『歎異抄の謎』(祥伝社新書)という本に紹介されていたのですが、
五木氏も「目からウロコ」とおっしゃられていました。

わたしは今まで親鸞聖人がどのようなお言葉使いで話しておられたか
想像したことがありませんでした。
民衆の暮らしの中にお念仏のおみのりをお伝えなされたということは
やはり、人々と同じように方言で話されていたのでしょうか・・・。

うーん、それはともかくとして
方言というのは味があっていいものですね。
わたしは石見弁と宇和島弁のバイリンガル(?!)ですが
おもしろいことに、ご法話になるとつい石見弁で話しています。
父や石見の布教使さんのご法話を聞いて育ったからでしょうか。
心の深いところの感動や思いを表現するのはやはりふるさとの言葉なのでしょうか。
それに、書き言葉では表現できないニュアンスが方言にはあるんですね。

そういえば、石見の妙好人・浅原才市さんの法悦のうたも方言の話し言葉そのままです。
石見弁のイントネーションで声に出して読むと本当にありがたいです。

さて、親鸞聖人はどんなふうだったのでしょう。
京都で、越後で、関東で・・・
その土地の方言で人々とお話されていらしたのでしょうか・・・