月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

お月さんをみつけたはなし

2010年07月19日 20時00分16秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
いましがた、雨の雲の間から
半分のお月さんをみつけました。

雲がゆっくりと流れ
恥ずかしそうにお月さんは
顔をのぞかせたり、かくれたり。

今日もいちにち暮れました。
明日はどんな日になるかしら。

信心獲得

2010年07月19日 19時34分39秒 | 仏々相念(住職日記)
この人は・・・

火葬場での辛き別れ。
軽いボタンではあるが押すことのできないボタン。
それが我が子との別れのボタンであれば尚更でしょう。

故人の従妹になる方がす-っと後ろに歩み寄られた。
しんどい思いの中、故人の息子さんがボタンを押すのを確認すると直ぐに元のところにお戻りになられた。
後方からその姿を見せていただきながら、何と勿体ないおはたらきかと感動していました。

その従妹の方もご門徒なので良く存じているお方です。
優しいお方だとは思っていましたが、本当に優しさこぼれる様な方だと確信したことです。
ご自身もしんどい思いをされて来ているからこそ駆け寄るのでしょう・・・
「倒れたら俺が抱きしめてやるよ」って伝わってくるお姿・・・
一生懸命でボタンを押せばそこに居ったことも告げず元に戻られる。

そこに気付くか気付かないのかでは大きな違いがあるように思います。
安心して倒れることができる自分であると気付く人生って力強く歩めるような気がするのです。
俺、一人ぼっちだと思っていたら、あなたが支えていて下さいました・・・
なんとこの人生の尊いことか・・・

故人の息子さんは娘と同じ年です。
「お父さん、帰ったよ。しんどかったね。こんなに小さな姿になってしまったね・・・」
還骨のご縁にお参りさせていただきますと彼がそう呟いておられるのです。
私の娘や息子の声と聞かせていただきました・・・

俺、まだ生きたいよ・・・ 一緒に笑いたいよ・・・ 出来ることなら・・・