月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

一年感謝

2011年12月31日 21時45分32秒 | 仏々相念(住職日記)

バタバタと・・・

 

「有福温泉、行こうか?」

思い付き親父の一言にバタバタ動き始めます。

「雪の確認、ヨシ! 道路状況、ヨシ! ヨ~シ、イッケ~!」

30日の夜中に坊守の里に到着。

 

30日の午前中は、ゆっくりとさせていただき、午後から有福御前湯へ・・・

今年の始めに行った時には改修工事中で入れずでした。

リニューアルということなのですが、ワクワクしながら入ります。

玄関に入るといつもと変わらぬ味わい深い番台が迎えてくれます。

脱衣所は、洗面台がきれいになっていました。

浴場は、足元のタイルが貼り替えられて(?)います。

それ以外はパッと見は変わっていません。

これでいいのです!

浴場の中央にドンっと八角形の深い湯船・・・

冷え切った身体を首まで浸かりますと思わず、「いいね~・・・」

流石に超満員で、お湯も濁っていましたしぬるくなっていましたが、やっぱ最高です。

疲れも取れるひと時です。

 

夕方、外にて食事をご馳走になり、里の寺へと帰る道中・・・

義弟の4才の長女が坊守と一緒にいたい為にウチの車に乗り込んできます。

往きは、私が運転していたので後席で坊守と楽しそうに会話していましたが、帰りはビールをいただいてしまった為に坊守が運転で私が後席に座っていました。

ウチの車に乗るんだとドアを開けたものの思いがけず、坊守の優しい顔ではなく大きな顔がそこにあったために一瞬躊躇しましたが、坊守と話したい一心で乗り込みます。

私も娘も息子も気を遣ったもののつまらなくなったのか心細くなり泣きだしてしまいました。

義弟の車も離れたところを走っていた為にどうにもなりません・・・

携帯電話からから聞こえる優しいお父さんの声に少しづつ落ち着いて行きます。

 

「私や弟はこうなることが分かっているから絶対こんなことはしなかった。」と娘。

その言葉を聞きながら、「そうか・・・」って深く味わっていたことです。

このダメ親父の機嫌を取るのです・・・

小さい小さい姉弟が、困らすと機嫌が悪くなる親父を知り抜いて、したいことも我慢して良い親父に育ててくれていたのです。

今更ながらに気付き、「申し訳なかったな~」って姪の泣き声を聞きながら夜空を見上げ反省したことです。

安心して泣けるような大きな器の親父なら良かったのですが、大きなのは顔ばっかりで情けないことです。

 

本当に気を遣う娘と息子です。

優しいひと時を過ごさんがために・・・

もっと言えば、こんな住職を支える坊守の力になるのでしょうね・・・

 

反省の夜を過ごし、「さあ、帰ろうか!」

家族が一緒に車に乗り込んでくれます。

一緒に宇和島に帰ってくれます。

 

帰って、アレしてコレして・・・予定を立てながらハンドルを握ります。

自己中親父のタマゲタ(驚いた)ような提案に付き合わせた為に大変な大晦日の夜になっています。

 

さあ、今年も終わりですね!

どんな年でしたか?

しんどいことも辛いこともいっぱいあったけど「いい年だった!」って言える今日でありたい!

 

敢えて言います、「いい年を・・・!」

「いいことがある」ってそんな言葉として聞かずに、一日一日を大切にしていい年を過ごさせていただきましょう!

 

今年もありがとうございました!

飽きもせず読んで下さったあなたにも深く感謝いたします。

来年も願生って外面住職の日常を綴っていきますので、暇つぶしに読んで下さい。

 

 

ありがとうございました