ツルノリヒロの生活と推理

アーティスト、ツルノリヒロの気ままな発信基地。

済州島顛末記 その十

2012-09-08 23:53:27 | コンサートツアー

音響&照明、撤収が始まったので、僕らも自分の機材を守るために、ステージ上に向かった。

ほんと、あっという間に撤収完了・・・電源ケーブルまで全部持って帰ったから、どうしよう、と思っていたら、

どうやらホールの舞台関係の方が出てきてくれて、「ここのケーブル、無いと困るだろう、おい、持ってこい」(想像)

と見る見るうちに復旧作業が進んで行く。

ありがたい!

みんなそう言う所があるだろう、誰かが逆境に立たされて、周りにいる自分らが、それを助けられる立場にいる時、

普段よりもてきぱきと、頭も身体も動くこと・・

とっても頼もしかったのです。

 

さて、使わなくなってしまった機材などを引き上げて、楽屋に戻って来た所、、一歩部屋に足を踏み入れたら、床に水たまりが出来ている・・・

なんだ・・!

臭い!

瞬間頭にいろんなことが駆け巡る、楽屋を入ったすぐ左手に、トイレがあるのだ・・このにおい、そして・・・・

あのゴボゴボだ!

そう、トイレが逆流して来ていたのだ!

おーまいがっと!

一瞬にして楽屋はパニックに・・・

廊下に飛び出して見ると、すべての楽屋のトイレから、汚水が流れ出て来ている・・

助けて!

ますますパニックに・・・

ホールの音響照明のチーフだろう、先ほどテキパキと指示し、コンサート開催に向けて働いてくれたおじさんが、

あんぐり口を開けてトイレから出て来た・・

とりあえず僕らには、自分たちが使っているスタッフルームを提供してくれると言う。

みんな手渡しで荷物を運び出す・・・

中に残って渡す役が僕・・く・・くさい・・・

 

入り口に出来た汚水溜りを避けながら、外へ脱出する山田君・・・

か、かかと付いてる!

で、スタッフルームに避難している僕ら・・・

Ayakoと永島さんの妙なアイコンタクトが気になる・・

でも、ステージはそんなことを、おくびにも出さずに演奏するのです・・・

ツルノリヒログループのあとは、アコカフェ!

無事終了・・

汚水逆流はとどめだったねえ・・とみんなで話しながら打ち上げへ・・

なんと・・・サムギョプサル・・つまり、豚肉でした・・・・・美味しかったけどね・・苦笑

ホテルに帰ったのが12時近く、そこから今日の録音を、2ステージ分聴いて、反省会・・もあったもんじゃないか!

まさに、マジカルミステリーツアならぬ、ラジカルヒステリックツアーだったなあ・・・

 

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済州島顛末記 その九

2012-09-08 18:06:39 | コンサートツアー

いよいよコンサートの日。

西本梨江さんが12時20分の飛行機でやって来るから、空港で迎えて昼食をとり、会場に向かうことにする。

無事梨江さん到着。

ワゴンタクシーに運転手を除き7人乗り込み、食事へ!

ホテルでは毎日豚肉ばかりだったから、海鮮料理に連れて行ってもらう。

アワビにウニ、エビや貝が入ったチゲ!

ご飯を浸して食べても美味しい。

みんな笑顔になっている、ポーク、食べ過ぎたものね!

会場は済州島アートセンター。

ホールの周りにポスターらしきものが見え、何でポスターがあるんだろう、と、始めて疑問がわく。

さらに、中に入り、ステージを見に行くと、ドラムセットやベースアンプ、ギターアンプが設置されているではないか・・・

えっ、僕ら以外にも出演者がいるの?

ここに来て始めて、昨日からこのコンサートは開かれていて、僕ら以外にも韓国のアーティストや、アメリカのピアニスト、

Peter Kater氏が出演するのだ、と言うことを知る・・

プロモーターのソンミさんは、今日、8日まで済州島に来ることが出来ない、と連絡があり、直接話せていないので、

どういうことか全然分からなかった・・

そして、今もまだその姿は見えない。

 

ともあれ、演奏はしなければならない。リハーサルをしながら、舞台監督に状況を訊く。

まず、アコカフェのリハーサル。

次いで、ピアノを下げ、ツルノリヒログループのリハ・・・

僕らを含め4グループ出演なので、逆に長い時間やることが出来ない・・・

本来のヒーリングフェスティバルの際は、僕らの持ち時間は40分で、他の出演者は30分だったのだが、

今日は各グループ、30分でやって欲しいと言われる。

リハをしながら、何をカットするか考える・・なんてこった・・

 

僕らがリハは最初だったので、本番までには3時間、出番までには4時間もある。

カットする曲も決め、楽屋で衣装のチェック。

ツルノリヒログループとアコカフェで、衣装も替えなければならない、軽食は?と言われ、

韓国ののり巻きをお願いする。

 

ところで、このホールの楽屋、大小5つあるのだが、最初に入って楽屋を選ぶ時に、何故かものすごく臭いのに閉口した。

かび臭さと、もっと息の詰まるにおいが混ざっているのだ・・

全部の楽屋をまわり、最もにおいのしなかった大楽屋を選んだのだが、

楽屋にいて食べたり、打ち合わせたり、ヘアーメイクをしている間に、時々、コーヒーメーカーでコーヒーを落としている時の様な、

あるいは、加湿器などでタンクから水を補給する際にでる、「ごぼごぼっ」と言う音が、大きな音でどこからかするのだ。

そんな音の出る様なものは部屋のどこにも無い・・・

すぐに忘れるのだが、かなり大きな音なので、聞こえる度になんだろう、とみんなで顔を見合わせる。

 

開場まであと一時間半、と言う頃ソンミさんが到着した。楽屋に通訳の歩美ちゃんを伴って現れる。

僕の前に来ると、深々と頭を下げる・・まあまあ、と、取りなす。

言いたいこと、訊きたいことはたくさんあったが、まずはコンサートをやってから、そう思っていたら、びっくりすることを言われた。

ステージには音響、照明の会社が入っている。

いつもは、ハートワンと言う音響会社が必ず僕らのステージの音響を務めてくれるし、

今まですべての僕らのステージのミキシングは、ヨンヒョン君と言うミキサーが担当してくれている。

それが、今回は、代替えコンサートのため、地元の音響照明会社を頼んだらしい、その会社が、野外フェスティバルが中止となったので、危ないと思ったのか、

半金は契約時にもらっているが、残りのお金もすぐに払わなければ、機材を撤収し、本番はやらない、と言い出したらしいのだ。

ソンミさんとしては足下を見られたと言うか、非常に失礼な行為だ、と言い、自分としてはすぐにでも帰ってもらって結構!

と言いたい所なのだが、僕がどうしても音響照明を必要とするなら、我慢をして払おうと思う、という相談をしてきたのだ。

幸いギターアンプはあるので、ツルノリヒログループもなんとかできるし、アコカフェはクラシック編成なので、ノンPAでも出来るだろう、

と思い、また、リハをやった感じでは、あまりうまいミキサーではなかったので、(永島さん曰く、PA無い方がいいかも!)

無くてもかまわない旨を伝える。

結果、モニターを見ていたら、あっという間に撤収開始・・・

リハーサル前に言って欲しいよなあ・・・

あっ、その頃はソンミさんいないのか・・・

こんなことも長い人生、滅多に、と言うか、あるかないか、の出来事だろう・・・

幸い、ホールの音響照明スタッフが、俄然燃えてくれて、全く遜色無く、と言うよりむしろ良い結果を出してくれた。

 

 

 

 

コメント (6)
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