我が家の炭素排出量を算出してみた。
ちなみに、
JCCCAで試算している1世帯当たりの2020年の年間排出量は、3,900㎏CO2とされています。
この炭素の排出を計算するにあたり、どこで炭素が排出されるかで、3つのカテゴリに分類されます。
直接燃やして排出するものをScope1。
一般家庭では、ガス、ガソリン、灯油などが該当します。
電気などエネルギーとして届けられるが、発電時に排出されるものをScope2。
同じように、電気や上下水道がそれにあたります。
購入品の製造、流通、使用から廃棄までに排出されるものをScope3。
購入するものに関わるものです。JCCCAでは家庭ごみが計算されていたので、標準値を加算しました。
Scope3を算出するのは困難なので、Scope1とScope2をするのに、電気やガスなどの徴収票を探しました。
2017年から残っていましたので、過去5年間の使用量を集計してみました。
計算してみたところ、前述の平均値に近い値が導き出されました。
2021年は3,742㎏CO2で、この5年間では最高値でした。
Scope1は1,866㎏CO2でScope2が1,728㎏CO2と、ほぼ同等であることがわかりました。
最も多いのは電気で1,594㎏CO2あり、我が家の約4割を占めていました。
電気の単位当たりの排出量は電力会社のHPで公開されています。
参考:2021年の東京電力の実績
Scope1では、ガソリンが1,068㎏CO2でガスの798㎏CO2を上回りました。
昨年車を買い替え、ガソリン車からディーゼル車になりました。
ガソリンと軽油では、1L当たりの炭素排出量は軽油の方が多く排出します。
ガソリンが2.322㎏CO2なのに対し、軽油は2.619㎏CO2です。
しかしディーゼル車の方が燃費が良いので、我が家は結果が逆転しました。
ガソリン車の燃費が11km/Lだったのに対し、ディーゼル車は20km/L走るので、ガソリン車より3割以上排出量を削減できます。
参考までにEVに置き換えてみると、電費20km/kwhだとガソリン車の1/10、ディーゼル車の1/6になります。
これは、自動車による排出量が我が家の1/4を占めるので、14%も削減するポテンシャルがあるということになります。
Scope2では、電気が9割で上下水道が135㎏CO2で1割というバランスです。
水道は、下水処理で2/3を排出するので、Scope3と切り分けるべきかもしれません。
電気は電力会社や年度ごとに異なります。
東京電力は、石炭が主力の一翼を担っており、原発が動いていた過去と比べると、排出量が多いです。
21年は1kwhあたり0.452㎏CO2で、2009年は0.324㎏CO2でした。
電気は、温暖化による2次災害と放射能の安全性を天秤にかけた議論がされがちですが、太陽光はパネルの製造や廃棄時の排出が多いのと、世界の6割を占める中国産シリコンは強制労働が疑われ人権問題もはらんでいます。
無くてはならない電気を、いかに安全に安定的に確保するかが喫緊の課題です。
炭素排出量の削減は実感がわきませんでしたが、可視化してみると工夫するポイントがわかりやすくなりました。