草むしりしながら

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「林家たけ平」落語会にて

2019-10-14 21:49:45 | 日記
林家たけ平落語会にて

 抜けるような青空の下、市内の生涯学習センターに「林家たけ平」さんの落語会に行ってまいりました。林やたけ平さん、昨年に引き続き、当市での2度目の落語会です。 

 平成の大合併で同じ市になったものの、会場の生涯学習センターのある所は、私の家から三十キロ以上も離れております。それでも昨年の面白さが忘れられずに、イソイソと車を走らせて行ってまいりました。

 落語会は二部に分かれており、最初の演目は「源平合戦」。講談風の語り口調で、衣装も袴で登場。落語初心者のために落ちの説明やなにやらを加えて、三〇分以上の熱演でした。流れ出る汗が目に染みるのでしょうが、それを拭いもせず、正座して手をついた袴の両膝が汗で濡れておりました。
 
 さて十分の休憩の後の第二部、演目は「子は鎹」夫婦別れした男女が子どもの仲立ちで元の鞘に収まるという話です。

 当市は以前から落語会を開いておりました。私が初めて生の落語を聴いたのも、この市主催の落語会でした。かれこれ十五年くらい前のことで、招待された落語家はなんと二代目桂ざこば師匠でした。初めて聴く落語が桂ざこばとは、なんとも恵まれたものです。
 
 その時の演目がやはり「子は鎹」でした。聴きながらクス、クスっと笑い途中でほろりとさせられ、最後の落ちでまたクスリと笑いました。それから帰りに車の中でクスクスと思い出し笑いをして、翌日またアハハと笑い、三日後は、手を叩いて大笑いしました。

 一方若い林家たけ平さんの「子は鎹」もまた、素晴らしかったです。別れた女房を前にして、よりを戻したいとは素直に言えない。困って煙草を飲む場面はありました。懐から取り出した煙管に火を点け、思い切り吸い込む。目じりの下からすぼめた口もとにかけて、斜めに太い皺がキューと入って、困った男の表情がこれでもかってくらいに表現されていました。
 
 残念ながら二人の落語を比べるほど、私の耳は肥えてはいません。しかしどちらの落語家さんにも言えることは、観客が申し訳ないほど少ないということです。もっとくればいいのにと、落語会の度に思います。
 
 林家たけ平さん。遠路はるばる当市にお越しいただきありがとうございました。またのお越しをお待ちいたしております。

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