草むしりしながら

読書・料理・野菜つくりなど日々の想いをしたためます

降り続く大雨 菜園のヒーロー達

2018-07-06 21:37:52 | 日記
 記録的な大雨 菜園のヒーロー達
 
 赤い体に七つの星を背負い、畑の野菜を害虫からまもる。てんとう虫は菜園の人気者だ。「山椒は小粒でもピリリと辛い」可愛い外見に似合わず大食漢で、野菜の先端についたアリマキをモリモリと食べつくす。小さな男の子が好きな戦隊物の戦士に例えるとピンクだろう。見かけが可愛くて野菜の味方。小さな子供から青虫苦手のお母さんまで、好感度抜群だ。もし昆虫総選挙があるならば一位間違いなしだろ。
 でも頼もしい味方は、てんとう虫だけではない。カマキリやアマガエル、クモやスズメバチ。どれもみな菜園の味方なのだが、どうも見かけが劣る。死神みたいなご面相のカマキリしかり、大きな口の雨蛙しかり、クモなどは生理的にダメって人も多いはずだ。それよりスズメバチのどこが菜園の味方なのだ。あんなもの放っておいたら屋根裏に大きな巣を作り、刺されたら大変じゃないか思う人も多いはずだ。
 確かにスズメバチは人の生命を脅かす危険生物と言われているいし、私も悪い奴だと思っていた。しかし数年前、オクラの葉の上の毛虫を捕まえグルグルと肉団子にして飛んで行ったのを見て以来、スズメバチに対する認識が変わった。あいつ、けっこういい奴なんだと。とにかく人は見かけや噂で良し悪しを決めてしまう。大いに反省させられた。
 今、花を咲かせ始めたオクラの木には、その一本一本にカマキリが住み着いている。棚いっぱいに繁ったキュウリの葉っぱの上には、雨蛙がとまっている。カマキリはオクラの葉につく毛虫を狙って、雨蛙はキュウリの害虫の瓜虫を狙っているだろう。見た目が悪くてもいい、変な評判なんて気にしない。私には彼らが畑の守護神に見える。
 大雨が降り続いている。日曜日までこの雨は続く見込みだ。長雨と日照不足は野菜を弱らせ、害虫を大量発生させる。頼んだよ、菜園のヒーローたち。畑の守り神たち。

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才能無しかな?

台風一過 夏毛の猫

2018-07-04 21:55:30 | 猫自慢
 台風一過の青空が広がった。家中の窓を全部開け、溜まった洗濯物を物干し竿に吊るした。湿った部屋の中を、カーテンをゆらしながら乾いた風が吹きぬけた。ぬけるような青空から夏の日差しが容赦なくてり照り付け、緑色の葉を茂らせた柿の木の下に濃い影を作った。
 昨日の台風で倒れたアーチを元に戻し、ついでに草むしりをしよう。張り切って庭に出たのだが……。梅雨の曇り空になれた体は夏の太陽の下で、悲鳴をあげ早々に柿の木の下に避難した。キラキラと揺れる、木漏れ日が美しい。
 ふと気が付くと猫ハナコが足元に座っている。確か朝ごはんを食べると、どこかにふらりと行ってしまったはずなのに。ハナコは毎年夏になると、昼間はどこにいるのか分からなくなる。たぶんどこかで昼寝をしているのだろう。そして夕方涼しくなると、ひょっこり姿を現すのだ。
 たぶんハナコが寝ているところが、家の中で一番涼しいのだろう。一度家中を探したことがある。床下までも探したが、どこにも見つからなかった。ハナコの秘密の場所、いつかは突き止めてみたいような、そっとしておいてやりたいような。
 長靴履きの私の足元にチョコンと座って、熱心に毛繕いをしている。ハナコはきれい好きでオシャレなのだ。
「銀色夏毛」夏毛の猫は体もひと回り小さく見え、毛の色も濃く見える。首から腹にかけての白毛は透き通るように白く、背中のサバ柄模様が光の加減で銀色に輝いて見える。
 木漏れ日の下は涼しいし、猫は銀色に輝くし、夏もまんざら捨てたものじゃ無い。なんて思っていたら、梅雨なんてまだ明けていなかった。明日は所により大雨、しばらくはぐずついた天気が続くもようだって。
 気のせいか風が湿って来た。早く洗濯物を取りこまなくては。勘違いの夏の一日だったけど、夏毛の猫の美しさだけは間違いない。
 あれ、どこに行ったのだろう。夜も更けたころ、ハナコがどこかに行ってしまった。さっきまでそこにいたのに。銀色夏毛をなびかせながら、こっそり外に出て行ってしまった。きっと夜中にネズミのお土産を持って帰って来るに違いない。

 

台風接近中時々我が父

2018-07-03 20:58:57 | 日記
 風がだんだん強くなり、雨も激しくなって来た。水路や田畑を見にいかないようにと、防災無線が伝えている。畑のことが気になるのだが、家でじっとしていなければ危ない。
 
 父はたいそう子煩悩な人だった。幼いころ私と姉は寝る前にはいつも父に、昔ばなしを聞かせてくれとせがんでいた。すると父は「長いのがいいか、短いのがいいか」と聞くのだ。そんなもの長いのがいいのに決まっている。だから長いおはなしってせがむのだが……。
「よしよし分かった、長いから途中で寝てしまうな」というと、咳払いを一つして話し始めるのだ。「天からお爺さんが、長い、長い、長い、長い、とーっても長い糸を垂れた」と。
 私はこの話は父が考えたのだと思っていた。ところが「ゲゲゲの女房」という朝ドラの初回だったと思う。孫たちがお婆さんに昔ばなしをせがむ場面があった。長いはなしがいいという孫たちに、お婆さんが「天からお婆さんが長い、長い、長い、長い、長―い、糸を垂れた」と話したのだ。有名な話なのだろうか。
 それから長いはなしの後は、昔ばなしを一つしてくれた。父の十八番は「吉四六(きっちょむ)さん」だった。吉四六さんは大分の民話で、おへまさんという奥さんがいる。父の話はそのおへまさんの愚痴から始まるのだ。
 田植えの時期になったのに、いつまでも代掻きをしない吉四六さんにおへまさんが愚痴る。「他所の家はもう田植えが終わったのに、あんたが代掻きをしないから田植えができない」と。そこで吉四六さん白装束に身を包み、水を張った田んぼに梯子を立て、これから天に昇ると村人を集めた。
「吉四六さんの天昇り、危ない、危ない。止めておけ」吉四六さんが梯子を一段昇る度に、村人たちは歌いながらグルグルと田んぼの中を踊って回るのだ。そして梯子のてっぺんまで昇った吉四六さん「そんなに皆が止めるのなら、仕方がないから止めてやろう」と天昇りを止めて下に降りてしまった。
 翌日村人が踊って回ったおかげで、すっかり代掻きが終わった田んぼで、吉四六さんとおへまさんは田植えをしたと、さ。こんな感じだった。子供心におへまさんは母に似ていると思っていた。本家「吉四六さん」のおへまさんの方は、もっとのほほんとしているのだが。
 ほかにもまだあるが、一番怖かったのは「茨木童子」だ。渡辺綱に切り落とされた片腕を、老婆に化けた鬼が取り戻しに来る話だ。いつまでも寝ないでいると「茨木童子がくるぞ」とよく言われた。すると本当にすりガラスの向こうに茨木童子がいるようで、慌てて目を瞑るのだった。
「ピピリとマウイ」は父にオリジナルだろうか。ピピリとマウイの兄弟が亀に乗って、銀河を冒険する話だ。ピピリとマウイが寝ている所に、亀が迎えに来るところから話が始まる。銀河の中を私は姉と一緒に、亀に乗って飛んでいる夢をいつも見ていた。
 我が家は兼業農家で、父は昼間の勤めの傍ら農作業もしていた。まだ手作業の時代で、牛で田んぼを耕していた。本当は疲れていただろうに、毎晩おはなしをしてくれた。
 父にはなしをせがんだあの頃、私は父が本当に好きだったのだ。それが大きくなるにしたがってだんだんと煙たくなり、会話もあまりしなくなった。
「あなたのことが好きだった。あなたの娘でよかったと」今ならば、仏壇の中の父の写真に言える。

ノロノロ台風のち拝啓ラッキー様 

2018-07-02 22:23:01 | 猫自慢
 昨日の大風はなんだったのだろうか。すぐにでも台風が来るのかと思いきや、なかなかやってこない。もう待ち飽きた。時折突風が吹いて、電線をヒューヒューと鳴らす。やっぱり台風が近づいているのだ。外に出て怪我でもしたら大変だ。こんな日は家にいるしかない。ノロノロ台風のおかげで、グダグダと家の中で過ごしている。
 念願のブログ開始からたった五日目で、もう壁にぶち当たってしまった。壁と言うより私の力が底をついたのだろう。浅い、浅い。私の力なんて、コンクリ―トの凹みに出来た水たまりよりもまだ浅い。こんな日は休もう。器が浅いからすぐに溜まるだろう。「でも私。力は浅いけど、へそくりはいっぱい持っているのよ」公民館の文章講座で書いた、かれこれ十年分の課題文書をたっぷりと。今の季節にふさわしい、私のお気に入りの一篇を読んでいただきたい。
 
 拝啓ラッキー様
 六月の雨が田畑を潤し、そこかしこから嬉しそうな雨蛙の合唱が聞こえてまいります。お元気ですか、ラッキー。あなたが突然いなくなってから、10ヵ月が経ちました。
 また今年も梅雨と一緒に、毛替わりの季節がやってまいりました。ちゃんと毛繕いをしていますか。ブラシをかけてくれる人の有無に関わらず、毛繕いはあなた方猫にとっては大切なことです。くれぐれも怠ることの無いように。
 草もちゃんと食べていますか。草には毛繕いの際に食べてしまった毛を、吐き出させる効果があります。できるだけ繊維質の多い、萱などを選んで食べるようにしなさい。
 ハナコもあなたが来る前の生活に戻り、穏やかに暮らしております。子猫だったあなたは雌伏の時を私の元で過ごし、力を蓄えて雄飛して行ったのですね。青年になったあなたの新天地でのご活躍をお祈り申しあげます。
                                 かしこ
 追伸
 もし突然、あなたが舞い戻ったといたします。私たちは映画「男はつらいよ」の寅屋の面々よろしく、あなたに振り回されて右往左往することでしょうね。でもそれはそれで楽しいのではないのでしょうか。できれば一度元気な顔を見せて下さい。
   
 2014年文章講座6月の課題
「大切な友人への手紙」

※ラッキーとは前年の秋の台風の日に、雨に打たれて死にそうになっていた子猫だった。翌年の8月、台風の日にいなくなり、それきりかえって来なかった。
しっぽのフサフサとした美しい雄猫に育った。
※ハナコは先住猫の名前である。美しい顔立ちで魅惑のアーモンドアイ。私の宝物である。