0246_神々の戦い(015)裕也の冒険-銅に閉ざされた脳③-
--銅に閉ざされた脳③--
裕也には、力がある。
しかし、それは、裕也自身だけの力ではない。
人を若くするには、肉体だけなら神の力だけで良いかもしれない。
しかし、精神まで若返らし、命を呼び出すには、閻魔大王の力がいる。
宙に浮く城を創るには、科学的技術も必要とする。
そのほか、イメージも大事である。
妖精の力もいる。石の城を創るには、石の妖精の力もいる。
裕也は、自ずと力や技術やイメージを借り、与えられるのである。
裕也は、両手をかざし、西の地球の天空を指した。
そして、両腕を縦にし、手を合わせ、空間を空けた。
そして、力を一気に入れる。
山、大地を創る鉱物のを呼び寄せ、天空の山の城の神殿の都市をイメージした。
「ゴォォゴォォゴーーーー」
鉱物は集まり、天空の神殿が浮かび上がる。
そして、冥府の扉を開き、
今は亡きオリンポスの神々の命を呼び出し、若い体を与える。
(子供)
そうイメージした。
子供にオレインポスの神々が生まれ変わる。
ゼウスも若い子供に成った。
「おぉぉぉ。」
「若返った。」
「見事な神殿だ。」
ゼウスは、自分の体と辺りを見渡して言った。
アクストラと裕也は次元移動した。
今、現れた西の地球の空に浮く天空の神殿にいた。
「ゼウス様。満足ですか?」裕也は、ゼウスに尋ねた。
「だが、……」ゼウスは、少し考えた。
そして、さらなる要求を見い出した。
「そこの者は、魔族の者だな。臭う。闇の匂いだ。」
「はい。」アクストラは憤慨したが答えた。
「じゃ。脳を生まれ変われぬように銅で閉じ込めた脳のミイラがあるだろう。
昔、魔族に捕らわれ閉じ込めらわれた者たちだ。
返してもらおうか。」
ゼウスは、アクストラに要求を突き付けた。
つづく。 次回(銅に閉ざされた脳④)。